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「ワンコリア」の思い胸に

神戸まつりで民団・総連が合同行進



ゴール地点で統一行進の成功を
喜ぶ民団と総連の役員

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和合・交流の大きな契機に
民団支団長と総連委員長、会合を約束

 【兵庫】ミナト・神戸の夏を彩る第30回神戸まつりの7月30日、民団兵庫県本部(具謨俊団長)と朝鮮総連兵庫県本部(李文伊委員長)が合同で「ワンコリア統一行進団」を構成し、メーンパレードに参加した。統一行進団は、6月の南北首脳会談を受けて実現した。首脳会談以後、県本部単位で交流が行われたのは初めて。(写真特集別掲)

 神戸まつりでは、これまでも民団と兵庫朝鮮学園(総連)が別々に出演していた。数年前から合同出演の案は持ち上がっていたが、きっかけが無く実現には至らなかった。

 しかし、6月の首脳会談、南北共同宣言以後、和合・交流ムードが一気に高まり、両団体が非公式で接触した結果、間近に迫った神戸まつりが非政治的分野の交流としてふさわしいと双方が合意した。民団兵庫県本部の金光男事務局長(国際部長兼任)、朝鮮総連兵庫県本部の将点桓国際部長らで準備委員会を構成し、準備を進めてきた。

 パレードに参加しながら金局長は「新しい統一の風が神戸から吹き始めました」と喜べば、将部長も「震災で助け合った仲。双方が手を取って記念すべき神戸まつりに参加できたことは感慨無量」と顔を紅潮させていた。

 具団長も「すばらしかった。今回が一つの大きなきっかけになる。このような動きが全国的に波及してくれば」と日本全国に同胞和合の思いを発信できたと喜んだ。

 また総連兵庫県本部の盧副委員長も民団との和合・交流について「今回の成功が大きなステップになると思う」と語りながら、神戸市民に向けては「北と南が一本のレールにのって走っているところを見てほしかった」と汗を拭きながら語った。

 先頭の横断幕を持ってパレードした総連灘支部の李相大委員長も「感慨無量。民族は一つ、海外同胞が一つになるのは我々民族の願い。総連、民団が固まっていけば日本社会への影響も大きい」と汗を拭きながら嬉しそうに語った。また民団東神支部の河政淳支団長も「同じ地域の生活者同士。できることからやろう」とにこやかに語った。民団西神支部の金孝支団長も「総連、民団といっても親戚同士はつながりがある。ふだんの生活では関係ないが、いざ組織となると身動きがとれなくなってしまう。今回は両組織が交流するチャンスだ」と日に焼けた表情をほころばせた。

 交互に並んだ民団と総連の10人の支団長、委員長は横断幕を持ちながらパレードの最中に、「今度、一度会いましょう」など食事や会合を開く約束を交わしていた。

 パレード終了後に民団兵庫県本部会館で開かれた打ち上げで、民団兵庫県本部の車得龍副団長も「同じ在日としての血が流れている。これからは仲良くしていこう」と呼びかけていた。

 パレードを前後して、それぞれ民団と総連の人士らが和やかに語り合う姿が見られた。

(2000.08.02 民団新聞)



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