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金剛山観光の日本解禁

旅行業者30社が名乗り



東京の現代商船ジャパンでの
金剛山観光説明会

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在日同胞をターゲットに
年間5000人見込む

 在日韓国人と日本人にも正式に解禁された金剛山クルーズ観光ツアーを商品化してもらおうと、日本での総代理店となっている現代商船ジャパンは、東京と大阪で韓日の旅行業者を対象に観光説明会を行った。1日、東京の同社で開かれた説明会にはジャルパック、近畿日本ツーリストなど大手30社が参加した。

 日本からは釜山タデポ港を午前中に出発、北韓の長箭(チャンジン)港には翌朝、入港する。現地で2日間観光し、翌午前中に釜山港に戻ってくる国内3泊4日のクルージング。これまでソウルから東海に移動して長箭港に入るコースが一般的だったが、韓国南部と日本からの旅行客の利便を考え、3月8日から現代楓嶽号(定員656人)を釜山発着便に変更した。

 日本からのツアー客のため、現代商船では船内に日本語の案内表記を増やし、日本食メニューもこれまで以上に増やすことを計画している。日本からの釜山発便は10月20日から乗船が可能となる。

 この日の説明会に参加したトラベル世界株式会社の渡辺孝雄営業企画部部長は「日本人観光客にとって金剛山はそれほどなじみはないが、未知の国を観光できることとクルージングの魅力で将来的に有望」と話している。一方、現代商船ジャパンでは日本からのツアー参加者について、「日本からの訪韓客は年間230万人。このうち1%程度が行ってくれれば」と期待をかけている。

 金剛山クルーズは1998年11月18日、現代金剛号(定員810人)が東海港に初就航して以来すでに28万人が乗船したという。特に南北首脳会談で融和ムードが高まってからは連日ほぼ満船状態が続いている。現代商船ジャパンでクルーズチームリーダーを務める南雅夫さんは「現状では満杯に近い状態だが日本での販売枠は確保してある。面白いパッケージを組んでいただけるのでは」と期待をかけている。


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在日韓商「観光部会」でもツアー協議

 在日韓国商工会議所観光部会では全国の在日同胞旅行業者に呼びかけ、1月から共同でツアー客の掘り起こしに努めてきた。8月に日本発が正式に解禁となったことを受けて、あらためて対応を協議することにしている。

 同部会の元締め役となっている株式会社サイクルによれば「一度は見てみたいと一時期、集中して問い合わせがあった」という。同社では在日一世を中心に年間5000人程度の需要はあると見込んでいる。

 なお、都内の旅行会社、ニッカンワールド(金珍寧社長)では、10月20日に成田を出発する3泊4日のツアー客を募集している。費用は1人13万円から。先着順で20人を募集している。締め切りは9月末日。連絡先は03(3593)1101「日本金剛山観光案内センター」。

(2000.09.06 民団新聞)



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