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シドニー五輪開会式

南北韓が合同で入場行進



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「韓半島旗」先頭に「コリア」名で

 15日のシドニー五輪開会式で、韓国と北韓の選手団が同時に入場行進することが10日、正式に決まった。サマランチ国際オリンピック委員会(IOC)会長が、同日シドニーで開かれたIOC総会開会式の演説のなかで明らかにした。五輪での南北同時入場行進は、48年の分断以来初めて。

 IOC総会開会式後、サマランチ会長は、会場からIOC理事で大韓オリンピック委員会の金雲龍委員長と北韓の張雄IOC委員と並んで現れ、記者会見した。

 行進の際の呼称は「コリア」とし、旗は白地に青く韓半島を染め抜いた「韓半島旗」を使い、南北双方の選手が一緒に持って行進する。さらに、行進に参加するのは同じユニホームを着た、双方合わせて役員、選手180人で、可能な限り双方の人数をそろえることで合意したという。

 「韓半島旗」は、91年に日本・千葉で開催された世界卓球選手権で、初結成された「南北単一チーム」の応援に使われた。6月に平壌で開かれた南北首脳会談の際には、スポーツ分野での交流として、シドニー五輪での同時行進のほか、来年の大阪世界卓球選手権や、韓日共同主催の2002年サッカー・ワールドカップ(W杯)での統一チーム構成などが推進項目として掲げられた。これまでの五輪では、東西両ドイツが統一チームを編成し、56年の冬季五輪から64年の東京五輪まで冬夏六大会で、分断国家による同時行進が行われた例がある。


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南北和解、活発化を期待
民団中央団長が歓迎の談話

 民団中央本部の金宰淑団長は10日、シドニー五輪開会式の南北選手団同時入場行進決定を歓迎する談話を発表した。

 歓迎談話の全文は次の通り。

 本日、サマランチ国際オリンピック委員会会長が、シドニー五輪開会式に南北選手団が同時入場行進することを正式に発表した。

 われわれ在日同胞は、これを心から歓迎するとともに、6・15南北共同宣言の具体化に向けたスポーツ界の取り組みとして高く評価したい。

 スポーツの世界では、91年に千葉で開かれた「世界卓球選手権」で単一チームを結成した経緯があり、今回は9年ぶりの共同行動である。

 今後もスポーツの世界で、単一チームの結成など、南北和解に向けた様々な動きが活発に展開されることを期待する。

(2000.09.13 民団新聞)



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