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「奈良・在日外国人生徒交流会」

民族文化学び自信、卒業時には本名で



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15年間コツコツ継続、100回目迎える

 【奈良】奈良県外国人教育研究会の主催する「奈良・在日外国人生徒交流会」がコツコツ回を重ね、今月で100回の節目を迎える。奈良県ではここ数年、同胞高校生の本名使用率が高まっているが、これも研究会の地道な努力に負うところが大きい。

 同交流会は在日韓国・朝鮮人の高校生を対象に85年からスタートした。参加者は20人から多くて40人ほどになる。学校では通称名でも、ここでは仲間に支えられあたりまえに本名を名乗った。

 民族楽器でサムルノリを練習し、ビデオで歴史を学んだ。県内での指紋押捺拒否闘争、公務員国籍条項撤廃運動などでは交流会参加者が自ら先導役となり、人生を切り開いてきた。こうしたなか本名で卒業し、本名で就職していく仲間も増えていった。奈良外国人教育研究会が高校卒業時の本名使用率を調査したところ97年に9・8%、98年は11・4%、99年には27・4%と着実な広がりを見せている。

 交流会が発足したのは85年。奈良県高等学校同和教育研究会の中に在日朝鮮人研究委員会を立ち上げ、県内の同胞高校生に参加を呼びかけるビラを配ったのが始まりだった。90年代以降は「新渡日」の生徒も加わり、多文化共生的な色合いを強くしているが、基軸はやはり韓国・朝鮮に置いている。

 15日、橿原文化会館で開く100回記念集会では、スライドと当時のOBの証言で15年の歩みを振り返る。第二部ではTV「ここがヘンだよ、日本人」でおなじみのゾマホンさんを囲んでのトーク集会を予定している。

(2000.09.13 民団新聞)



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