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厚生省・社会福祉制度諮問会議

「故郷の家」の尹基さんを委員に



 日本厚生省は、在日外国人など現行福祉制度が十分いきわたっていないいわゆる“網の目からもれている人々”に対する福祉のあり方を検討している。これは厚生省が社会・援護局長の諮問機関として設置したもので、7月から月1回の割合で会合を重ねている。

 この検討会は先の国会で成立した社会福祉基礎構造改革関連法案審議の際、衆議院厚生委員会、参議院国民福祉委員会の付帯決議で「今回法改正の対象とならなかった生活保護制度のあり方について十分検討すること」とされたことを受けて設置された。委員の中には大阪・堺市で特別養護老人ホーム「故郷の家」を運営する尹基さんが入っている。

 第1回会議で趣旨説明に立った炭谷茂局長は「6月7日の社会福祉法施行の後、生活保護制度が真に国民生活のセーフティネットとして機能するためにはどうしたらいいか、また、ホームレスや在日外国人など、近年目立ってきた“制度の網の目から落ちている人々”に対して何をしなくてはいけないのかを考えてきた。こうした人々の『生活福祉』の安全、・安心の確保・保証が大切」と述べた。

 各委員からは「国籍条項のために在日韓国人は民生委員になれない。そのために福祉制度の情報が入ってこない」「NPOなどの民間のエネルギーをどう活用するかが大切で、いい活動・事業には援助するような制度が必要」などの活発な意見が出た。

 第4回会合は29日、厚生省で予定されている。

(2000.09.13 民団新聞)



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