民団新聞 MINDAN
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和合と交流、世界に示す

シドニー五輪・南北韓が同時入場行進



双方の旗手が一緒に持った
「韓半島旗」を先頭に、手を握り合って
入場行進する南北韓選手団

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スタンド観衆総立ちで拍手
「コリア」選手、握り合った手を高々と

 20世紀最後のオリンピック、第27回夏季五輪シドニー大会の開会式が、さる15日、スタジアム・オーストラリアで行われたが、南北(韓国・北韓)分断後初の五輪南北同時入場行進に、スタジアムを埋めた11万人の大観衆が総立ちとなり、歓声をあげて盛大な拍手を送った。シドニー五輪には、個人参加の東ティモールを含めて過去最多の200カ国・地域から約1万1000人の選手と約5000人の役員が参加。10月1日の閉会式まで28競技、300種目で熱戦が繰り広げられる。

 開会式での入場行進は、五輪発祥の地で次回2004年大会をアテネで開催するギリシャを先頭にアルファベット順に選手団が続いた。南北の選手団は96番目。「コリア」のアナウンスと共にスタジアムに設置された2つの大型画面に、白地に青く韓半島を染め抜いた「韓半島旗」が浮かび上がると、スタジアムから大歓声があがった。

 「KOREA」のプラカードの後、南北合わせて180人の選手らが、民謡「アリラン」の演奏に乗って、「韓半島旗」を掲げた旗手2人と共に、そろいのユニフォームで入場すると、観客は総立ちで拍手を送った。貴賓席のサマランチ国際オリンピック委員会(IOC)会長も立ち上がり大きな拍手で迎えた。

 「韓半島旗」を一緒に持ち旗手を務めたのは、韓国女子バスケットボールの鄭銀順主将と北韓の朴チョンチョル柔道コーチ。旗を右へ左へと大きくたなびかせて行進。選手たちは、男女とも濃紺のブレザーにベージュのズボンとスカート。オレンジ色のネクタイに、ブレザーの胸には小さな「韓半島旗」。大歓声に応え、スタンドに向けて満面の笑みで大きく手を振ったり、互いに取り合った手を高く上げ、南北和合・交流推進を鮮明にした。

 スタンドに陣取った韓国からの観客は、南北同時行進に歓声をあげ、選手団に向けて繰り返しこぶしを突き上げるなどして、大きな喜びを表した。

 なお、韓国選手団は総398人(選手284人、役員114人)。28種目中、乗馬、ソフトボール、近代五種、トライアスロンを除いた24種目に出場。北韓選手団は61人(選手32人、役員29人)で、マラソン、柔道、レスリング、ボクシング、重量挙げ、体操、射撃など十種目に出場。

(2000.09.20 民団新聞)



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