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平和体制構築に共同努力

南北国防相会談で合意



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次回会談は11月、北韓で

 韓国と北韓は25、26の両日、韓国南部の済州道で分断後初の南北国防長官会談を開き、軍事的緊張を緩和し、韓半島の恒久的平和体制の構築に共同で努力することや、南北をつなぐ京義線(ソウル〜新義州)の復旧工事などで軍当局間の調整を図る実務協議を10月初めに始めることを盛り込んだ5項目の共同報道文を発表した。

 共同報道文によると、趙成台国防部長官と北韓の金鎰テツ人民武力部長は、6月の「南北首脳共同宣言」の履行に最善の努力を尽くし、民間交流に軍事面で協力することや、鉄道、道路開通による非武装地帯の管轄問題は韓国戦争休戦協定(53年7月)に依拠することでも合意した。

 次回会談は11月中旬、北韓側で開催する。開催地は、白頭山や妙香山などが検討されており、今後、実務レベルで調整する。

 韓国側次席代表の金煕相・国防長官特別補佐官は、会談後、「戦争の危険除去の重要性について南北の軍首脳が認識を一致させたことは、『南北共同宣言』を軍事的に補完する」と位置付け、軍首脳間の直通電話(ホットライン)開設や、部隊の大規模な移動の事前通報など信頼醸成措置を話し合う「土台が築かれた」と評価した。

 北韓代表団は26日午後、済州道を出発し青瓦台に金大中大統領を表敬後、板門店経由で北韓へ。

 北韓側は、さる14日の趙国防長官宛の金人民武力部長名義の書簡で「新義州〜ソウル間鉄道連結、開城〜ブン山間道路建設と関連した軍事的問題が話し合える」と表明、今回の会談の議題を京義線と道路建設にともなう協力に限定する意向を示していた。

 これに対し韓国側は、「軍事的な信頼構築と緊張緩和に重点を置き、軍事的な信頼構築問題を広範囲に提起したい」とし、軍事直通電話の設置や軍事演習の相互通報、演習の相互視察などを提案するとともに、国防長官会談の定例化を呼びかけるとしていた。

(2000.09.27 民団新聞)



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