民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
民団・総連

鳥取と清水では合同慰霊祭



■□
鳥取、荒金鉱山で儒教式のチェサ

 【鳥取】1943年9月の鳥取大地震によって荒金鉱山で犠牲になった強制連行同胞労働者らの霊を弔おうと初の民団、朝鮮総連合同の慰霊祭が10日、岩美町の荒金鉱山跡の供養塔前で開かれた。

 鳥取県の民団本部(黄栄奎団長)と総連本部(朴井愚委員長)人士、地元の日本市民ら50余人が参列し、儒教式の法要が営まれた。48年に建立された供養塔に礼を捧げた後、黄団長、朴委員長が、犠牲者の冥福を祈り、「祖国の南北交流にあわせて在日同胞の和合と交流を図っていきたい」と祭文を読み上げた。

 黄団長は「初めて共催した慰霊祭を機会に同胞の交流を続けたい」と述べた。

 民団では、植民地下という共通の歴史を持つ上、在日同胞社会の交流を図ろうと共同開催を提議し、総連側もこれに快諾して実現した。

 同鉱山では鳥取大地震で大量の鉱泥を貯めていた堰堤が決壊し、直下に居住していた同胞労働者の宿舎や下流の荒金集落を埋没させた。同胞労働者と家族28人、日本人37人の65人が犠牲となった。

 72年から「荒金鉱山に眠る韓国・朝鮮人、日本人を祀る会」が毎年慰霊祭を開催してきた。97年の55回忌を機に5年に一度開催することとなったが、慰霊を風化させたくないとの思いから、昨年、一昨年は民団が単独で開催していた。


■□
静岡、同胞無縁仏を弔う

 【静岡】第二次大戦中、静岡県内で非業の死を遂げた同胞無縁仏93柱を祭る清水市の市営火葬場内に設けられた納骨堂前で、地元の民団と朝鮮総連両支部代表が秋夕の12日、合同慰霊祭を行った。

 民団から鄭徹支団長をはじめとする役員23人、総連側からは中部支部の徐正幸委員長ら6人が参加した。

 同納骨堂は当時の民団清水支部と総連清水支部が91年に合同で市に陳情、93年に完成した。地元では同胞和合のシンボル的存在ともなっており、毎年、所属や立場の差異を超えて両支部から有志が集まり、一緒になって慰霊祭を行うのが習わしとなっている。

(2000.09.27 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ