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毎日社会福祉顕彰に尹基さん

同胞高齢者問題の尽力を評価



賞牌を手にする尹基さん

 第30回毎日社会福祉顕彰(毎日新聞社会事業団主催、厚生省、全国社会福祉協議会後援)に選定された大阪府堺市にある社会福祉法人「こころの家族」理事長の尹基さん(57)ら2人と一団体への贈呈式が5日、東京・千代田区の毎日新聞東京本社で行われた。

 尹さんは、韓国で3000人の孤児を育て「韓国孤児のオモニ」と呼ばれた母親の田内千鶴子さんの遺志を継ぎ、26歳から韓国で孤児施設「木浦共生園」を引き継ぎ、孤児の支援に当たってきた。

 また、生活風習の違いなどから在日同胞老人がスムーズに入居できる老人ホームが皆無に近いことを知り、1989年には堺市に在日韓国・朝鮮人のための特別養護老人ホーム「故郷の家」を開設した。現在は神戸市長田区に「故郷の家・神戸」を建設中で、来春のオープンを目指している。

 これらの功績が評価され、長年にわたって福祉関係に功績があった個人と団体に授与される毎日社会福祉章の受章となった。

 贈呈式には妻の田内文枝さん、「木浦共生園」3代目園長で娘の田内緑さんをはじめ、多くの関係者が参席した。

 尹さんは式後、「在日高齢社会に光を与える一つのスタート。厚生省が設置した社会福祉制度諮問会議の委員にもなっているので、今後、在日高齢者のことを日本社会に訴えていきたい」と述べた。

 受賞者には賞牌と賞金100万円が贈られた。

(2000.10.11 民団新聞)



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