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雅やかに古代交流絵巻再現

四天王寺ワッソ・45万人を魅了



高句麗や百済、新羅などの交流を
きらびやかに再現した四天王寺ワッソ

 【大阪】古代から韓半島をはじめとする東アジアと「なにわの津」との交流絵巻を再現する祭り「四天王寺ワッソ」が文化の日の3日、大阪・天王寺にある四天王寺周辺で鮮やかに繰り広げられた。

 今年で11回目を迎え、すっかり大阪の祭りとして定着した。1世紀から6世紀にかけて韓半島南部で隆盛した加耶からはじまり、百済、新羅、随、唐、朝鮮朝までの交流を、時代背景に応じたきらびやかな衣装と舟だんじり、輿(こし)などによって現代に再現し、聖徳太子が建立した四天王寺境内や沿道を埋めた45万人の市民の目を楽しませた。

 聖徳太子に扮した大島靖元大阪市長や野見宿彌(のみのすくね)、大鷦鷯尊(ああさざきのみこと)、物部麁鹿火(もののべのあらかび)らに扮した元近鉄バッファローズの加藤哲郎さん、元ボクシング世界チャンピオンの井岡弘樹さんらが、船だんじりに乗って四天王寺に入ってくる海外からの使節団を迎えた。市民も歓声をあげた。

 海外からの使節団も、統一新羅の道を切り開いた金春秋役に元中日ドラゴンズの宣銅烈さん、百済の善信尼を演じた韓国の元国会議員でタレントの姜富子さん、朝鮮朝の儒学者・李退渓役にタレントの崔佛岩さんら韓国の有名人が扮し、巡行に華を添えた。

 巡行を前に、金大中大統領も6月の南北首脳会談を契機に韓半島で和解と協力のムードが高まりつつあるとしながら「ワッソが韓日両国の長い交流の歴史を振り返るだけでなく、韓半島の安定、和解と協力の時代を切り開く祭典になることを願う」とメッセージを寄せた。

 また聖徳太子役の大島氏も「21世紀はW杯の韓日共催、韓半島における歴史的南北和解など東アジアは世界的な注目を集める。平和と友好のために力を尽くす」と平和宣言を明らかにした。

(2000.11.08 民団新聞)



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