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韓国サッカー改革へ

新監督にヒディンク氏



ヒディンク氏の監督就任で
韓国サッカーが
どう生まれ変わるかが楽しみだ

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元オランダ代表監督
世界屈指の指導者が就任

 大韓サッカー協会(鄭夢準会長)の李容秀技術委員長は11月27日、ソウル市の同協会で記者会見を開き、韓国代表の新監督に元オランダ代表監督のフース・ヒディンク氏が就任すると発表した。

 ヒディンク氏は98年のW杯フランス大会でオランダをベスト4進出に導いた。レアル・マドリード(スペイン)やPSVアイントホーフェン(オランダ)などの強豪クラブを率いた経験もあり、間違いなく世界屈指の実績ある指導者の一人だ。


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任期は2002年まで…コーチ陣も共に招く

 正式契約は済んでいないが、韓国サッカー協会関係者が同氏の就任の意思を確認しており、正式就任は12月中旬になる見通しだ。任期は2002年ワールドカップ(W杯)が終わる2002年6月30日まで。年俸は明らかにしていないが、韓国内のマスコミでは100万ドル(約1億1000万円)と推測している。

 李委員長は会見で(1)年俸及びW杯ベスト16(決勝トーナメント)進出時のボーナス支給(2)コーチ一人、フィジカルトレーナー一人も共に招聘(3)宿舎、自動車及び通訳支給…などに原則合意したと話した。しかし年俸及び出来高ボーナスの金額に対しては明らかにしなかった。

 韓国は9月のシドニー五輪で予選リーグ敗退、10月のアジアカップ(レバノン)でも三位に終わり許丁茂監督を事実上解任し、外国人大物監督獲得に踏み切った。


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12/20韓日戦で初采配か?

 第一候補に挙げたフランスのエメ・ジャケ前監督に就任を固辞されると、当初は「韓国のサッカーをよく知らない」と就任に消極的だったヒディンク氏を熱心な交渉で口説いた。

 大韓サッカー協会では、今月15日に賈三鉉国際部長をアムステルダムに派遣し、ヒディンク氏に監督就任を要請。ヒディンク氏は「健闘したい」と即答を避けたものの、その一週間後、弁護士を交えて2回目の交渉を行った。

 ヒディンク氏は「(韓国に関する)多方面から情報を得た上で検討したい」と話したという。

 ヒディンク氏はこのため、最近発表した韓国国家代表候補50人と99年1月以後、国家代表として国際Aマッチに出場した選手名簿を送ってほしいとサッカー協会に要請していた。


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許丁茂前監督のアドバイス

 また、オランダでプレーしたことのある許丁茂前監督と接触し、細部を確認したい意向を示している。

 協会ではヒディンク氏に韓日戦を控えた転地訓練が始まる12月10日までに最終的な返答と契約書署名をしてほしいと要請しており、ヒディンク氏の監督デビューは早ければ来月20日の韓日戦(国立)になりそうだ。

 韓国では過去にフル代表、五輪代表の外国人指導者としてドイツ人のデットマール・クラマー氏、ロシア人のアナトリ・ブイショベッツ氏を招請したことがあるが、いずれも実績を上げたとは言えないまま、韓国を去っている。

 W杯開幕まであと1年半あまり。あまりにも短い期間だが、地元開催というこれ以上ない重圧の中、低迷気味の韓国をどう立て直すか注目される。

(20000.11.29 民団新聞)



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