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離散家族の「面会所」、合意ならず

第3回南北赤十字会談



 【ソウル】北韓・江原道の金剛山ホテルで開かれた第3回南北赤十字会談(1月29日から31日)では、焦点となっていた離散家族の面会所設置・運営について合意を見るに至らず、またも次回以降に持ち越された。

 韓赤側は、「板門店3月設置・4月運営開始」を主張、妥協案として「南北をつなぐ京義線が復旧されればその連結地点に恒久的面会所を設置・運営する。それに先立ち板門店と金剛山に臨時面会所を設置する」ことを表明。だが、北赤側は「まず金剛山にだけ設置、8月15日から運営する」ことを主張して譲らなかった。

 韓赤側は離散家族の生死・住所確認や手紙交換の規模拡大も求めたが、北赤側は3月までの試験的実施以降に協議するとの姿勢を変えなかったという。

 会談後発表された「共同報道文」によると、(1)南北双方それぞれ100人ずつからなる第3回離散家族相互訪問は2月26日から28日まで実施する(2)生死・所在が確認された300人が対象の離散家族の書信交換は3月15日、板門店赤十字連絡所を通して実施する(3)2回目となる試験的な生死・住所確認は、2月9日に名簿を交換した後2月23日に結果を通報する(4)次回第4回赤十字会談は4月3日から5日まで開催する(会談場所は未定で、今後確定する)。

 双方は、第3回離散家族訪問団の相互交換と関連して、板門店で31日に交換した訪問団候補者200人の家族・親族の生死確認結果を今月半ばに交換、最終的な訪問団名簿は17日に交換する。

 南北分断後初めてとなる公式的な書信交換では、韓赤側が小包、北赤側がはがきを主張していたが、封書の形で交換し、家族写真も一、2枚同封できることになった。韓赤側首席代表の李柄雄・韓赤総裁特別補佐官が1日明らかにしたところによると、書信交換は「切手なしの封書を双方の赤十字が集めてまとめ、板門店で赤十字連絡官接触を通じ交換する方式」で行われる。

 韓赤側が提案した「離散家族訪問団交換の定例化」と、北赤側が主張した「非転向長期囚とその家族の追加送還」は、共同報道文には盛り込まれなかった。「非転向者追加送還」について韓赤側は「北韓への送還を望む非転向長期囚は昨年9月に全員送還した。追加送還問題は赤十字会談で扱う問題ではない」と拒否したという。

(2001.02.07 民団新聞)



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