民団新聞 MINDAN
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青年会・歴史伝える運動

全国キャラバン出発へ



全国キャラバンなどを確認した
在日韓国青年会の
第22回定期中央大会

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1世から聞き取り、記録
「自分探しの旅」へ…11月まで

 在日韓国青年会中央本部(金昌敏会長)の第22回定期中央大会が17、18の両日、韓国中央会館で開かれ、昨年からモデル地区を設定して取り組んできた「歴史を伝える運動」を全国的にキャラバン隊などを利用しながら推進していくことを決めた。また在日同胞社会を取り巻く状況の変化に対応する組織づくりを進めるために「総合政策委員会」を設置した。

 定期中央大会には全国の代議員ら100余人が参席、今年度の活動方針などについて論議した。

 活動方針は、全体方針として昨年から継続して展開している「歴史を伝える運動」を活動の柱に置いた。

 同運動は、在日同胞社会がどのようにして作られてきたのかを、地域ごとに、また実生活に根ざした生活史として残し、後世に伝えていこうとするもの。特に在日同胞社会の構築に直接かかわった1世世代が急速に減少する中で、現時点で取り組みをスタートさせなければ実態に密着した同胞史が残せないという認識から、昨年度から開始された。

 昨年度は、神奈川、京都、福岡の3地方をモデル地区に選定して取り組んだ。この結果、地域ごとの産業や地理的側面によって同胞が集住してきた経過が異なり、それぞれの同胞史を残すことが地域に居住する2世、3世、4世にとって歴史共有の一助になるという認識で一致した。

 このため、今年度は「歴史を伝える運動全国キャラバン2001−自分探しの旅」を実施することが決められた。青年会が確立されていない地方は2月から、青年会が存在する地方は5月からキャラバン隊がスタートする。11月までの期間、各地方の青年会と連携を取りながら同胞1世の聞き取り調査を通じて地域同胞形成史を調査する。

 調査人数については全国会長会議で最終調整するが、ほぼ400人以上になる見込み。調査終了後は、後世に残せる歴史資料として冊子および資料出版、映像資料などに編集する。

 一方、帰化者や新渡日者の増加、国際化社会への動きなど青年会をはじめとして在日同胞団体を取り巻く環境が大きく変遷しつつある状況を踏まえ、青年会活動の方向性や組織整備を考える「総合政策委員会」を発足させた。同委員会では、広範な在日同胞社会の問題について調査・研究、将来の民族団体像やビジョンを創造していく。この他、地方参政権獲得運動、2002W杯を通じた韓日架け橋事業、在日同胞和合事業などを基本方針として活動を展開していくことを確認した。

(2001.02.21 民団新聞)



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