民団新聞 MINDAN
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2人の勇気に「ありがとう」

新大久保駅事故モニュメントが完成



大統領杯に向け出発する
モニュメント「ありがとうの門」の前で
鎮魂の調べを演奏する丁さん

勇気への感謝表す

 人命救助のため東京・新宿のJR新大久保駅で1月26日に事故死した韓国人留学生、李秀賢さんと日本人カメラマンの関根史郎さんを悼むモニュメント「ありがとうの門」が16日、事故現場にほど近い百人町にある区有地で住民に公開された。

 作品は2人の「瞬時の決断」に心を動かされた千葉市在住の日本人彫刻家、山田光造さん(55)が事故の報に接した直後から制作に取りかかり、1カ月余りかけて私費で完成させた。アーチ状に組み合わせた2つの石は「2人の勇気」に対する感謝の念を表しているという。

 幅3メートル、高さは台座も含め2メートルほど。大人一人が腰をかがめて通り抜けられる構造になっている。この日は近隣の住民20人余りが除幕式に参加、「ありがとう」の言葉と共にアーチをくぐった。また、趣旨に共鳴した在日韓国人バイオリニストの丁讃宇さんも駆けつけ、韓国の歌曲「同心草」とバッハ作曲の「アベマリア」の二曲を演奏した。

 作品は「芸術作品」として新宿区に寄贈される。区では現在の仮設置場所から今後3カ月以内に近隣の公園に移し、永久保存する。


■街頭募金で義援金募る
 婦人会山口・岩国支部

 【山口】韓国人留学生・李秀賢さんとカメラマンの関根史郎さんの勇気ある行動に打たれて、遺族を支援したいと婦人会山口・岩国支部(李鐘必会長)はこの間、地元の日本婦人とともに街頭募金活動を展開してきた。

 李さんの遺族に何とか報いようと会員らは、民団岩国支部とともに募金を集めた。また同様の思いを持った日本の婦人たちで構成される「勇気ある青年へカンパする会」とともに街頭募金を呼びかけた。

 日本の婦人との共同作業を経て、韓日婦人たちの交流会を敵的に開こうと2月26日に初めての会合を開いている。


■婦人会中央は
 関根さん遺族に義援金

 婦人会中央本部(夫順末会長)でも関根史郎さんを悼み九日、義援金を横浜市港北区に住む遺族に届けた。

 これは全国各地の婦人会地方本部から寄せられた善意の一部。

 婦人会中央本部の集計の結果、総額は2月の1カ月間で100万円余りに達した。残りの義援金は関根さん同様犠牲となった韓国人留学生、李秀賢さんの遺族に贈られる。

(2001.03.21 民団新聞)



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