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朝鮮通信使逗留

「兵庫津」再評価し研究会



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同胞と市民らで掘り起こし
4/14に長田で研究会

 【兵庫】日本の江戸時代、徳川幕府と韓半島との友好・善隣を図った朝鮮通信使に関して、研究が進んでいない「兵庫津」を再評価し業績を掘り起こそうと「兵庫津・朝鮮通信使を知る会」が14日に神戸市長田区の新長田勤労市民センターで発足する。

 朝鮮通信使は、徳川幕府の鎖国政策の中でも唯一国交を開いていた朝鮮からの使者であり、一流の文化人や技術者によって日本との交流を行ってきた。

 兵庫県内でも室津(赤穂郡御津町)と兵庫津(神戸市兵庫区)は江戸まで11回にわたって渡来した朝鮮通信使が必ず寄港、逗留した場所。しかし、対馬や岡山の牛窓など他の通信使ゆかりの地に比べて調査・研究が遅れていた。また室津では最近、町を挙げて朝鮮通信使の歴史を掘り起こしているという。

 知る会では、地元兵庫県に住む日本人や在日韓国人の手で地元での日朝文化交流の証などの研究を進めて行きたいと、研究者や一般の市民にも気軽に参加を呼びかけている。

 発足式では「江戸時代の朝鮮通信使」の上映、朝鮮通信使に造詣が深い青丘文化ホールの辛基秀代表を招いて「通信使の現代的意義」についての講演が行われる。

 通信使に関しては近年、ゆかりの地の自治体による協議会が設立されるなど韓日善隣友好のシンボルとして脚光を浴びてきた。

 会では、縁故地などを見学するなどのフィールドワークも計画している。また、5月に京都文化博物館で開催される朝鮮通信使シンポジウムへの参加、9月22、23の両日、神戸市兵庫区主催で行われる朝鮮通信使パレードにも寄与していく。

 主催側では、広がりを見せる通信使研究について、兵庫県内の通信使に関する業績を掘り起こし、研究を深めたいという。

 呼びかけ人は兵庫県在日外国人教育研究協議会の辻本久夫さんと壬辰倭乱や朝鮮通信使を研究する尹達世さん。

 連絡先は電話078(611)6119尹まで。

(2001.04.11 民団新聞)



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