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韓国政府、歴史教科書で強い憂慮

再修正、次期日本内閣に提出へ



 【ソウル】日本の河野洋平外相は16日、この日に訪韓した遠藤乙彦・公明党国際委員長一行を通じて韓昇洙外交通商部長官に「中学歴史教科書問題と関連した韓国内の強硬な雰囲気を充分理解している」という内容の親書を送った。

 韓長官は、遠藤委員長一行に「教科書問題は98年の金大中大統領の訪日以後構築された韓日両国の未来志向的関係に冷水を浴びせた」と指摘し、同問題に対する解決を促した。

 政府は、韓長官名義で「日本の歴史教科書わい曲問題が韓日関係の根本を揺るがしかねないという韓国政府の強い憂慮および遺憾を表明するとともに教科書の再修正を促す」内容の返信を、今週中に帰任する予定の崔相龍駐日大使を通じて河野外相に送る方針であるという。また、政府は日本の中学歴史教科書に対する再検討結果を23日頃に発表し、26日発足予定の日本の次期内閣に公式外交文書を通じて再修正を求めたいとしていている。

 日本の歴史教科書問題について金大統領は11日、青瓦台で藤村正哉・日韓経済協会会長ら日本の財界人と寺田輝介・駐韓日本大使と懇談した席で、「韓国政府は歴史的事実に立脚した専門家らの検討を経て問題点を提起する予定だ」とし、「教科書の採用過程や新しい修正過程を通して円満に解決されることを望む」と表明している。金大統領が歴史教科書問題に直接言及したのはこれが初めて。

 金大統領は特に「98年(私の)訪日の際、日本政府は韓日パートナーシップ共同宣言を通して、過去の歴史に対し謝罪し、若い世代の歴史認識を深めるための努力の必要性を強調した」と強調、「だが今回の歴史教科書検定問題は、こうした共同宣言の精神に照らし非常に不十分で、韓国民の不満は大きい」と指摘した。

 政府はこの日、金相権・教育人的資源部次官を班長とする「日本歴史教科書わい曲対策班」を発足させた。

(2001.04.18 民団新聞)



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