民団新聞 MINDAN
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新大久保駅・事故死

2人の勇気称え顕彰碑



完成した顕彰碑に献花する
李秀賢さんの両親

 誤って線路に落ちた男性を救助しようとして犠牲になった韓国人留学生、李秀賢さん(当時26歳)と日本人カメラマン、関根史郎さん(同47歳)の勇敢な行動をたたえる顕彰碑が、事故現場のJR山手線新大久保駅校内に完成した。15日、碑を作成したJR東日本関係者の見守るなか、両氏の遺族が除幕した。

 碑は黒っぽいブロンズ製のプレート(縦55p横75p)で「両氏の崇高な精神と勇敢な行為を永遠にたたえる」との文面が韓国語と日本語で記されている。ホームに上がる階段下の壁面に設置してある。

 遺族は除幕式の後、現場のホームで献花した。李さんの遺族は何度もハンカチで涙をぬぐいながら「秀賢も心がいやされていると思う。天国で安らかに眠ってほしい」と述べた。

 この日、遺族の献花を遠巻きに見守っていた呉昌官さん(民団新宿支部監察委員)は「李さんたちの死を無駄にしてはならない」と語った。呉さんは事故直後から地元選出のそめたに正明区議会議員を通じてJR東日本に再発防止策を求めている。


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民団が関根さんの遺族に義援金伝達

 民団中央本部を代表して除幕式に出席した呂健二副団長は15日、新大久保駅長室で関根さんの遺族に義援金106万円を手渡した。これは全国の在日同胞から寄せられた義援金の一部。李さんの遺族に対しては金宰淑団長自ら3月30日、釜山市の自宅を訪ね3000万ウォンを伝達している。

 また、16日には李さんの父母が民団中央本部を訪れ、金宰淑団長に謝意を表した。

(2001.04.18 民団新聞)



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