民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
「地方選挙権、早期立法化を」

4000人の声、都内に響く



「地域住民に地方参政権を」などと
書かれたゼッケン、プラカートを掲げて
市民らに訴える
全国の同胞たち

 全国から日比谷公園野外音楽堂に参集した在日同胞ら4000人は、国会の衆参両院の面会所での請願活動と道行く日本の市民に向けて永住外国人への地方選挙権付与法案の早期立法化を訴えた。赤坂見附から虎ノ門、霞ケ関などのオフィス街で理解を求める声をあげ、市民に訴えた。

 日比谷公園を出発したデモ隊は、外務省横を通って国会の衆参両院の面会所で請願活動を行った。両面会所に駆けつけた日本の各党議員に請願を手渡しながら、「地方選挙権法案の早期立法化を」とシュプレヒコールで訴えた。

 請願活動後は赤坂見附から溜池、虎ノ門の大通りを通って日比谷公園まで約4・3qを気勢を挙げながら整然とデモ行進した。

 赤坂見附付近でデモ隊に遭遇した20代の男性と女性は、「永住外国人への地方参政権付与を」の声を聞きながら「賛成ですね」とデモ隊に好意的だった。またニュージーランドから来ている男性も「もちろん、(地方選挙権付与は)いいことです」と答えた。中には選挙権付与に疑問を呈する人もいたが、それも極わずかだった。

 通りに面したビルの窓からデモ隊を眺める会社員らも見えるなど、多くの市民にアピールした。

 大阪からは340人が前日の午後11時にバスで出発。デモを終えてとんぼ返りで6日の午前1時に大阪着と、3日がかりの参加となった。また婦人会大阪のメンバーは全員が韓服に身を包み、先頭集団で道行く市民の注目を集めた。

 バス参加で最も遠い岡山からは12時間かけて現地入りした。倉敷支部から参加した金福任ハルモニは78歳。娘の金載順さん(53)に付き添われて最後まで自力で歩き通し、「選挙権が欲しいから」と疲れた表情も見せずに答えた。

 約1時間40分をかけて日比谷公園に帰着したデモ隊は、民団中央本部団長でもある金宰淑・大会実行委員長から「スゴヘッスムニダ(ご苦労さまでした)」のねぎらいを受けた。

(2001.06.06 民団新聞)



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