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顧客・株主・職員の満足を目標に戦略展開
在日同胞企業人が中心になり82年に本国に設立、韓国の最優秀銀行に選ばれるまで成長した新韓銀行は、9月1日に新韓金融持株会社(仮称)に転換する。それに先立ち今月9日にソウルの本店で開く第20回臨時株主総会で、金融持株会社設立のための株式移転承認、株式移転会社の株主に対する株式の配定など、金融持株会社の設立と株主の権利などに対する説明および決議を行う。新韓銀行関係者によると、株主総会後にソウル明洞のロッテホテル・コンベンションホールで在日同胞株主のための晩餐および謝恩行事が計画されている。
昨年5月に金融持株会社設立を公表した新韓銀行は、さる6月28日にはフランス系金融機関、BNPパリバグループと戦略的提携を行い、持株会社設立に拍車を加えた。
82年の創立時に資本金250億ウオン、役職員279人、店舗3カ所から出発した新韓銀行は短い歴史だが2000年末現在総資産53兆1867億ウオン、自己資本3兆277億ウオン、納入資本金1兆5990億ウオン、職員数4、241人、店舗数333個、総預金額37兆8979億ウオン、当期純利益3278億ウオン、BIS比率12・30%で名実ともに国内大型優良銀行として確固たる位置にある。
また91年から96年まで銀行監督院で実施した銀行経営評価にて6年連続AA等級を獲得し、国際金融専門誌であるユーロマネー誌の国内銀行評価でも96年、97年および2000年国内最優秀銀行に選定され、世界的な信用評価機関であるムーディースとS&Pからも都市銀行中最高の信用等級を維持しているなど外形成長とともに質主体の経営を行うことによって対内外に再優良銀行であることが立証されている。
90年代韓国金融産業は金利自由化、市場開放による競争激化、量的成長の限界、外貨危機の発生、銀行圏構造調整など激動期の連続だった。新韓銀行はこのような環境変化を前もって予測し、94年から体系的な内的構造調整作業に着手し銀行の戦略方向を再設定。このための各種システム的基盤を準備、整備、実行することによって、金融圏構造調整の激変期でも危機を変化の機会、跳躍する契機とし、特有の危機管理能力と未来に対する徹底した準備で国内外で信認度を認定される優良先導銀行として確実な位置を占めるようになった。
新韓銀行が着手した内的構造調整作業は、基本的に21世紀の顧客と社会の価値創造を通じた世界一流の総合情報サービス銀行化を21世紀ビジョンに想定。顧客満足、株主満足、職員満足を銀行の経営目標とし、これを土台に各種戦略を展開していく。構造調整の基本原則は対顧客サービスの専門性を高め、グローバルスタンダードに見合う銀行システムの再構築、組織内市場経済原理の作動、責任経営体制構築、組織運営システムの先進化などをその核心内容としている。
新韓銀行の沿革 |
年度 |
日時 |
内容 |
81 |
9/15 |
新韓金融開発株式会社設立 |
10/15 |
株式会社新韓銀行新設内認可 |
82 |
6/2 |
新韓銀行設立認可取得および設立登記 |
7/7 |
営業開始(創立記念日) |
83 |
8/27 |
130億ウォン有償増資(納入資本金380億ウォン) |
84 |
1/31 |
信託業兼営認可取得 |
8/31 |
120億ウォン有償増資(納入資本金 500億ウォン) |
85 |
6/19 |
同和証券(現新韓証券)引受 |
8/27 |
授権資本金を1000億ウォンに変更 |
86 |
7/19 |
500億ウォン有償増資(納入資本金1000億ウォン) |
87 |
2/25 |
授権資本金を3000億ウォンに変更 |
5/7 |
新韓綜合研究所新設 |
88 |
7/5 |
1000億ウォン有償増資 (納入資本金2000億ウォン) |
11/29 |
本店新築移転 |
89 |
2/21 |
授権資本金を6000億ウォンに変更 |
7/25 |
1000億ウォン有償増資 (納入資本金3000億ウォン) |
10/13 |
企業公開 |
10/30 |
1300億ウォン有償増資(納入資本金4300億ウォン) |
11/28 |
株式上場 |
90 |
1/4 |
新韓生命保険設立 |
2/22 |
授権資本金を1兆ウォンに変更 |
3/31 |
860億ウォン有償増資(納入資本金5160億ウォン) |
91 |
4/19 |
新韓リース設立 |
5/13 |
新韓銀システム設立 |
95 |
2/23 |
授権資本金を2兆ウォンに変更 |
2/25 |
1000億ウォン有償増資(納入資本金6160億ウォン) |
96 |
8/1 |
新韓投資信託運用設立 |
98 |
6/29 |
同和銀行 P&A |
11/11 |
授権資本金4兆ウォンに変更 |
12/2 |
1500億ウォン有償増資(BW方式) |
12/21 |
MBN売却 |
12/28 |
2925億ウォン政府優先株出資(納入資本金11639億ウォン) |
99 |
1/12 |
顧客別営業店改編 |
4/16 |
4億ドル海外GDR 発行 |
12/31 |
1509億ウォン BW新株引受権行使(納入資本金15221億ウォン) |
2000 |
5/25 |
金融持株会社設立公表 |
7/15 |
ユーロマネー誌「2000年韓国最優秀銀行」 に選定 |
12/31 |
770億ウォンBW新株引受権行使(納入資本金15990億ウォン) |
2001 |
6/28 |
BNPパリバグループと戦略的提携 |
(2001.08.01 民団新聞)
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