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本塁打新記録と日本の体質



 野球のメジャーリーグで73本という本塁打の新記録が生まれた。サンフランシスコ・ジャイアンツのバリー・ボンズ外野手(37)だ。98年に作ったマグワイアのシーズン最多記録70本を3本上回る大記録だ。6日のドジャース戦、ド軍の先発は2年連続15勝以上の快挙を成し遂げたばかりの朴讃浩。朴はこの日、腰痛が再発し球威がなかったが、「オリエント特急」といわれる意地にかけて真っ向から勝負した。

 本塁打新記録にスタンドのファンは熱狂した。それは打ったボンズだけでなく、勝負を逃げなかった朴に対する喝采でもある。

 さて、所変わって日本のプロ野球。福岡ドームでのダイエー対近鉄最終戦。ここでも本塁打の大記録に日本中の野球ファンが胸をときめかせた。近鉄のローズ選手が64年に作ったダイエー王監督の55本塁打に並び、37年ぶりの記録更新に王手をかけていたからだ。

 本塁打の新記録に挑むローズ選手に対して王監督は、自軍投手がローズ選手との勝負から逃げることを許した。そこでは王監督の本塁打記録は守れたが、名誉は守れただろうか。「選手に任せた」というが、結果的には選手たちをつらい目に遭わせただけだ。

 数度にわたって国会に提出されている「定住外国人への地方選挙権付与法案」。これを阻止しようとする日本の保守勢力。なぜかチームぐるみの「死守行動」がどことなく似ている。(J)

(2001.10.17 民団新聞)



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