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身ぶり手ぶりで交流

韓国の高校生90人・大阪府立高を訪問



身ぶり手ぶりで意思を伝える韓日の高校生

在日生徒も韓国舞踊披露

 【大阪】韓国各地から選ばれた高校生90人が10日、大阪府立天王寺高校(50人)と府立勝山高校(40人)を訪れ、地理、音楽、英語など各正規授業を一日体験しながら、地元高校生たちと交流を深めた。

 これは来年のサッカーワールドカップに向け、21世紀の韓日のさらなる相互理解、友好親善を促進しようと財団法人・日韓文化交流基金が主催、府教委などが後援して招請した。府立高校を訪れるのは初めての企画で、両校が選ばれたのは在日同胞生徒が多いことや、天王寺高校の場合には、5年前の創立100周年事業を皮切りにオーストラリアの高校と姉妹結縁するなど、独自の国際交流が活発に行われ、韓国との交流も深めたい意向があったことから。

 天王寺高校の歓迎セレモニーでは、全校生徒1000余人と全職員が韓国高校生を大きな拍手で出迎えた。馬路英和校長や府教委の清水隆指導主事のあいさつに続き、生徒有志による和太鼓、在日同胞生徒による韓国舞踊が披露された。また、韓国釜山情報女子高校生徒らによるサムルノリなどが答礼として演奏された。

 ソウル明徳高校の権度延さん(高2)は「日本の学生たちが韓国に対してどう思っているのか知りたい」、全羅南道珍島実業高校の朴宝羅(高2)さんは「歴史的な遺跡を見たい。日本の友だちをたくさんつくりたい」など思いを語った。

 地理の体験授業では、クラス全員と韓国の生徒がペアになり、グループ別に韓半島地図を作成すした。英語や身振り手振りで意思を伝えたり、時には通訳の人に助けてもらったりしながら共同作業を行った。また、「清州ってどこ?」「先生、白翔島は地図にない」「それは一番北の小さな島」とそれぞれ苦労しながらも、勉強を通じ楽しく交流した。

 午後には韓国朝鮮文化PPURI(プリ)や、化学部、卓球部など8つのサークルやクラブとの個別交流も行われ、有意義な一日を過ごした。

 民団大阪本部(金昌植団長)文教部の鄭炳采副部長は「天王寺高校には韓国・朝鮮籍の生徒が約70人おり、その半数が本名を使用している。このような生きた交流は本当にすばらしい」と話していた。なお、11月には同校生徒5人を含む100人の大阪の高校生が研修のため訪韓する。

(2001.10.17 民団新聞)



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