民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
写真でふりかえる2001年の在日同胞社会
将来への足場固め着実に

母国で友だちづくり
 「オリニ・ソウルジャンボリー」が8月23日から27日までの夏休み期間中、京畿道龍仁市のパインリゾートを中心に行われた。全国各地に散在する在日同胞オリニの交流と母国体感を目的に民団が初めて企画したものでボランティアも含め500人が参加した。滞在期間中、オリエンテーリング、小学校訪問、キャンプファイヤーなど楽しんだ。

地方参政権求め
4000人決起大会
 永住外国人の地方自治体選挙権法案成立は今年も先送りとなった。国会で審議すら行われない状況に在日同胞と日本の市民団体4000余人が6月5日、東京の日比谷野外音楽堂で開かれた民団主催の決起大会で抗議の声をあげ、早期立法化を求めて都心をデモ行進した。民団が地方参政権をテーマに大衆集会を開くと決めたのは5月11日の全国団長会議の席上だった。1カ月もない準備期間でこれだけの動員を達成したことは、民団の存在と底力を内外に示したものといえよう。

’02W杯組合わせ抽選
 2002年サッカー・ワールドカップ(W杯)韓日大会の本大会第1次リーグの組合せ抽選会が12月1日、釜山で行われた。D組シードの韓国の対戦国は欧州の強豪ポルトガル、ポーランドおよび米国に。初戦のポーランド戦(来年6月4日)でW杯初勝利をめざす。抽選会には金宰淑・民団中央団長をはじめ日本の開催10都市地方本部団長らも参席した。

1世の渡日史を調査
 在日同胞の生きてきた確かな証しを後生に残したいと、青年会は2班のキャラバン隊を編成して全国各地の在日同胞1世400人以上から渡日の状況や解放後の生活、現在に至る地域ごとの歩みについて聞き取り調査を行った。これは5月からスタートさせた「歴史を伝える運動」の一環。来年2月には中間報告をまとめる。

狂牛病問題で要望書
 解放直後の混乱の中から在日同胞自ら工夫し、守り育ててきた焼肉店など関連業界が狂牛病(牛海綿状脳症)の余波を受けて9月以来、かつてない売り上げ減少に苦しんでいる。こうした事態に民団は11月5日、適切な対処を求める小泉首相に宛てた要望書を福田康夫官房長官(右)に手渡した。働きかけは武部勤農林水産相と坂口力厚生労働相に対しても行った。

在日社会の未来像模索
 在日同胞社会の中・長期的ビジョンを樹立するため各界各層の力量を結集した在日同胞21世紀委員会(金敬得代表)が9月8日、発足以来初めての「未来フォーラム」を東京の科学技術館で開いた。テーマは「国籍の意味と同胞組織の将来像」。同会は来年の中央委員会に向けた政策提言を準備している。

「つくる会」教科書に抗議
 日本のアジア侵略を隠蔽し、植民地支配を正当化した「新しい歴史教科書をつくる会」が中心となって編集した中学歴史教科書は公教育の場にふさわしくないと考え、民団は全国各地で不採用運動を展開した。なかでも「つくる会」が重点地区としてきた栃木県下都賀採択地区では、地元民団本部の迅速な働きかけが目立った。同じく、東京の杉並区役所では在日同胞が市民と一体となって区役所を包囲した。

(2001.12.19 民団新聞)


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