民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
韓国イメージ大幅上昇

経済効果30兆ウォン超す



すっかり定着した街頭応援。

W杯「4強」効果「情熱的で活気あふれる国」

 サッカー・ワールドカップ(W杯)韓日大会での韓国チームの「4強」入りなど大活躍で、海外において韓国に対する関心が急上昇、国家イメージと韓国企業のブランド認知度が大幅に高まっている。「コリアブランド」のイメージアップが韓国企業に有利な経営環境を提供するなど、直・間接的な経済効果は30兆ウォンを超えるとの推算もなされている。


コリアブランド定着

 大韓貿易投資振興公社(KOTRA)が、22日の準々決勝韓国―スペイン戦後に欧州、米国、南米などの海外貿易館を通じて「国家イメージ認知度」調査をおこなった結果、「韓国(コリア)」に対するイメージが肯定的かつ積極的なものに急速に変化しており、韓国企業と取り引きしたいという海外企業家が増加している。

 W杯開幕直前の5月中旬、KOTRAが72カ国から1万2793人を対象に実施した調査で、外国人たちは韓国の国家イメージとして「分断国家」(33%)をもっとも多く挙げ、W杯(29%)、高度成長(25%)、88年ソウル五輪(13%)などがそれに続いた。全般的な認知度では、「韓国を良く知っている」は28%に過ぎなかった。

 しかし、W杯が進むにつれ、「サッカー強国」「情熱の国」「赤い悪魔(サポーター)」「情報通信(IT)強国」など、肯定的で活気あふれるイメージに変化しつつある。街頭応援が集中的に紹介され、「情熱的で活気あふれる国」というイメージも大きく広がっている。

 サンパウロ(ブラジル)貿易館の現地職員は、「W杯を機に韓国の文化、経済、応援がマスコミによって頻繁に報道され、いまや韓国は先進国との認識がブラジル人の間に広がっている」と伝えた。

 三星電子のフランクフルト(ドイツ)支社次長は「韓国の4強進出後、バイヤーからたくさんのお祝いの言葉をいただいた。数100億ウォンをかけたテレビCMを上回る広告効果をあげている」と話した。

 KOTRA海外貿易館長の報告も「韓国商品に対するイメージがアップしている」というものが中心。リスボン(ポルトガル)貿易館長も「韓国人の秩序正しい応援などに対する好意的な報道が多く、韓国に対する認識が大きく向上した」と話した。

 W杯のオフィシャルスポンサーとして10億j(1200億ウォン)を投資した現代自動車は23日、韓国代表の「4強」進出によって国際社会における韓国の地位向上と企業のイメージアップをはじめ、10兆ウォン以上の効果が生まれ得ると発表。KT(旧韓国通信)、サムスン電子、POSCO(浦項製鉄)などのW杯オフィシャルスポンサー企業もそれぞれ数兆ウォンの経済利益を得たと分析している。

 オフィシャルスポンサー以外にも、韓国代表のヒディンク監督を広告モデルに起用したサムスン(三星)カード、「ビー・ザ・レッズ(Be the Reds)」行事を主導したSKテレコムなども、莫大な広報および売り上げ増加の効果に嬉しい悲鳴をあげているという。

 KTの広報室長も「広告効果に加え、先端IT(情報技術)企業としてのブランド価値の向上などを含めると、最低でも5兆ウォン以上の直間接的な効果を得た」とみている。

 「16強」進出による直間接的な経済効果が18兆ウォンに上ると分析していた現代経済研究院は、公式発表ではないが「4強」進出が生み出すとみられる経済効果が30兆ウォンをはるかに超えると推定している。さらに10日には、決勝トーナメント進出は当日、または翌日、国民1人当たりの消費を2倍に増やし、また国のブランド・イメージを大きく高める広報効果があるとも発表した。

(2002.06.26 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ