民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
民族学級の設置訴え

神戸で同胞保護者が集い



 【兵庫】神戸市の小学校に通う在日同胞の児童たちの教育について、ともに考えていこうという趣旨の第13回オープンセミナー(神戸在日韓国・朝鮮人児童生徒保護者の会主催)が14日、神戸市立長田南小学校で開かれ、活発な意見がかわされた。

 4人に1人が在日同胞という多数在籍校の長田南小学校からは、「珠江さん、安典子さん、柳福順さん、洪美和さんら4人のオモニたち、蓮池小学校からは韓敏恵さん、小寺小学校からは洪靖子さんがそれぞれ参加し、異なる学校環境に子どもを通わす保護者たちの視点から見た子どもたちの教育のあり方などを話しあった。

 長田南小のオモニたちからは「民族的出会いがない中、子どもたちは年1回のオリニマダンに参加することで、民族意識が芽生えている」「在日が多い学校なのに、教師たちの在日に対する問題意識が薄い」「民族学級が全くないのは現状と矛盾している」といった学校側の消極的な姿勢を指摘した。蓮池小の韓さんは、自己の差別体験をもとにわが子を民族学校と日本の学校のどちらへ通わすのか、その葛藤を切々と述べた。また小寺小の洪さんは、同小の在日が2人という現状を踏まえ「本名を使うことは子どもがその民族意識を全身で背負うこと。その姿に教育の現場を預かる教師たちがもっと身近な問題として直視してほしい」と訴えた。

 同保護者の会は95年から第2、4の土曜日、神戸市内の小学校に通う同胞オリニを対象に「オリニソダン」を開き、韓国の文化、ことばなどを身近に感じる場として自主的な活動を行ってきた。

(2002.07.17 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ