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経推委は26日から

第7回南北長官級会談



10項目合意
「軍事会談」あいまいに

 【ソウル】南北は12日から14日までソウルの新羅ホテルで行われた第7回長官(閣僚)級会談で、京義線など南北鉄道・道路連結問題などを協議する第2回南北経済協力推進委員会(経推委)を今月26日から29日までソウルで、離散家族の常設面会所設置と運営問題を協議する第4回赤十字会談を9月4日から6日まで金剛山で開くなど10項目に合意した。

 第5回離散家族再会は、9月21日の秋夕(旧盆)前後に金剛山で行われる。再会家族の規模や手続きは板門店で協議していくことにした。また韓国側が呼びかけていた北韓の安辺青年発電所任南ダム(金剛山ダム)の共同調査のための実務関係者協議を9月中旬に金剛山で行うことにした。 しかし、韓国側が今回の会談で最重点を置いていた京義線の年内連結実現に向けた軍事当局会談の日程の合意は得られなかった。また、北韓側は「6・29西海交戦」と関連した謝罪表明も拒否し、軍事的衝突の再発防止策などを話し合う南北軍事当局者会談も先送りした。

 14日発表の共同報道文(全文別掲)によると、第2回経推委会議では、南北鉄道・道路の連結と開城工業団地の建設、臨津江の水害防止などといった経済協力問題を協議する。

 また、南北鉄道・道路の連結に必要とされる軍事的な保障措置を早期に取ることにしたが、肝心の双方の軍事当局者による会談の「早期開催」部分の双方の発表文が異なっている。韓国側発表文では「早期に開催することにした」と記されているのに対し、北韓側発表文は「早い時期に開催するよう、それぞれ自分たちの軍事当局に建議することにする」との表現にとどまっている。

 共同報道文によると、金剛山観光活性化のための第2回当局会談は9月10日から12日まで金剛山で開かれる。また、北韓側の第14回釜山アジア大会(9月29日から10月14日)参加のための実務協議と、南北サッカー親善試合(9月6〜8日、ソウル)が成功裡に行われるよう、積極的に協力していくことにした。

 さらに北韓側が提案した?拳道示範団(デモンストレーション代表団)の交換に合意、韓国側チームが9月中旬に平壌を訪問した後、10月下旬ごろ北韓側チームがソウルを訪問する。北韓経済視察団のソウル訪問は、10月下旬に決まった。

 第8回長官級会談は10月19日から22日まで平壌で開かれる。

 金゚成団長をはじめ北韓代表団は14日午後、共同報道文を発表したあと、「8・15民族統一大会」行事に参加する北韓代表団116人を乗せて仁川国際空港に到着した高麗航空機で平壌に帰った。


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共同報道文の全文
「軍事会談」発表食い違い

 第7回南北長官級会談の共同報道文(8月14日発表)の全文は次の通り。

 第7回南北長官級会談が2002年8月12日から14日までソウルで開かれた。

 会談で双方は歴史的な6・15南北共同宣言を確固として履行していく意思を確認し、4・5共同報道文とその他の相互関心事を実践していくための対策を協議し、次のように合意した。

 1、南と北は、南北経済協力推進委員会第2回会議を8月26日から29日までソウルで開催する。 ここで南北鉄道・道路連結問題、開城工業団地建設問題、臨津江水害防止問題とその他の経済協力問題について協議することにする。京義線および東海線の鉄道・道路連結工事と関連して、南北が同時に並行して着工することにするが、技術的な問題などを考慮して日時を最終確定することにする。

 2、南と北は、南北鉄道・道路連結のための軍事的保障措置を早急に取り、双方の軍事当局者間の会談を早い時期に開催することにする。(※北側の発表では「南北鉄道・道路連結のための軍事的保障措置を早急に取り、軍事当局者間の会談を早い時期に開催するよう、それぞれ自分たちの軍事当局に建議することにする」との表現になっている)

 3、南と北は、安辺青年発電所任南ダム(韓国では通称「金剛山ダム」)の共同調査のための関係実務者の協議を9月中旬に金剛山で行うことにする。

 4、南と北は、第5回離散家族再会を秋夕(旧暦8月15日)を契機に金剛山で行う。

 再会団の規模と再会手続きは第4回離散家族再会の慣例に従い、具体的な問題は板門店を通じて協議する。あわせて、離散家族問題を解決するために赤十字団体の責任者級を首席代表とする第4回南北赤十字会談を9月4日から6日まで金剛山で開催し、この時に面会所設置・運営問題などを協議する。

 5、南と北は、金剛山観光活性化のための第2回当局会談を9月10日から12日まで金剛山で開催することにする。

 6、南と北は、北側の第14回釜山アジア競技大会参加と白頭山聖火の運搬など、諸般の実務的な問題と関連して、8月17日から金剛山で開催される釜山アジア競技大会組織委員会と朝鮮オリンピック委員会との間の協議が円満に進行するよう、積極的に協力する。

 7、南と北は、南北サッカー競技が9月6日から8日までソウルで成功的に行われるよう、積極的に協力することにする。

 8、南と北は、?拳道示範団の交換を推進することとし、南側示範団が9月中旬に平壌を、北側示範団が10月下旬にソウルを訪問することにして、関係団体間の実務協議を斡旋することにする。

 9、北側の経済視察団が10月下旬に南側地域を訪問する。

 10、南と北は、第8回南北長官級会談を10月19日から22日まで、平壌で開催する。

(2002.08.21 民団新聞)



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