8月初旬、大金を落としてしまった!。約12万円、仕事で買い物をしていた途中の出来事である。
新宿に行き、数カ所に立ち寄ったのだが、持っていたはずの封筒がいつのまにか消えていたのであった。
あわてて引き返し、必死に探したが、それらしきものは全く見当たらず、電話で確認したところ、どこかの店に忘れて来たようすもなかった。
現金だったので、まず出て来ないものと観念し、自腹で弁償する覚悟を決めて交番にも届けず、そのまま買い物を続けた。
警察から連絡があったのは、その数日後である。翌朝、遺失物係を訪ね、所定の手続をし、元通りに受け取ることができた。
カメラ店で勧められるままに作った会員証が入っていたので、私の物と判明したらしい。拾得者のことを訊ねると、お礼はいらないとのことであった。
この件で、改めて日本の治安の良さに感心すると同時に、その方の善意に心から感謝した次第である。
実は、買い出しというのは「オリニ・ソウルジャンボリー」の備品であった。昨年に続く2回目だったので、心のどこかに油断があったのかも知れない。
直後の運営会議でことの顛末を報告し、気を引き締めようと呼びかけたら、「厄払いに一杯奢れ!」と半ば強要され、結果的にかなりの出費となった。こうして災いを転じて、ジャンボリーは無事、成功に終わったのである。(S)
(2002.09.18 民団新聞)
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