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在日同胞社会・民団組織発展へ

「21世紀委」活動終了に際し「提言」



「21世紀委員会」第3回全体会議で
「提言」を受け、あいさつする
金宰淑・民団中央団長

基盤づくりなど4部会・2特別部会
金・民団中央団長「団運営に生かす」

 新時代の在日同胞社会と民団組織のあり方を研究する民団中央本部の「在日同胞21世紀委員会」(金敬得代表)は14日、2年間の活動終了に際し、東京南麻布の韓国中央会館で第3回全体会議を開き、4部会・2特別部会の活動報告、研究結果に基づく「提言」および今後の課題提起を承認した後、民団中央執行委員同席のもとに金宰淑・中央執行委員長(民団中央本部団長)に「提言」を上程した。「21世紀委員会」の研究成果については、中央執行委員会で鋭意検討後に発表される。

 「21世紀委員会」は、在日同胞社会と民団組織の21世紀の方向性を模索し、当面する課題への政策提言と中・長期ビジョンの樹立をめざし、2000年9月9日に民団中央執行委員会の専門委員会として発足した。

 基盤づくり部会(部会長=李起昇・公認会計士)、組織づくり部会(部会長=徐海錫・民団愛知本部副団長)、くらしづくり部会(部会長=李清一・イカイノ保育園園長)、人・文化づくり部会(部会長=李明・京都韓国学校教頭)の4部会とポスト地方参政権部会(特別部会1、部会長=金敬得・弁護士)、IT部会(特別部会2、部会長=玄光男・足利工業大学教授)の2特別部会からなる。

 専門的知識を持つ研究者や実務家、具体的経験を持つ活動家など、40余人の委員とオブザーバー委員、および10余人の運営委員で構成、運営されて、この間、各部会のテーマに則して延べ56回の部会と9回の部会長会議を開いたほか、公聴会「未来フォーラム」を2回開いている。

 「基礎づくり部会」は同胞信用組合の銀行化に関する提言ポストビッグバンへの備えIT革命と中小企業の可能性在日同胞とパチンコ産業など、「組織づくり部会」は在日同胞社会の構造的変化への対応新しい理念の定立と在日の役割民団規約の改正への着手団員規定とその複合的拡大行政保障の新たな視点など、「くらしづくり部会」は在日外国人の保健・医療・福祉に関する「健康権」の確立在日の福祉・医療に関する研究・諮問機関の設置、専門家集団のネットワークづくり「在日福祉基金」構想の実現と「民団福祉事業推進委員会(仮称)の早期設置国民年金法の抜本的改正への取り組み民団会館の活用による「多文化共生センター」と「福祉の拠点づくり」地域社会への積極参画と民族共生社会の実現など、「人・文化づくり部会」は民族教育再生3カ年計画民族学校の育成在日同胞百年祭などを、それぞれ提言した。

 また、「IT部会」は民団中央本部および地方本部等のIT化・情報化およびネットワーク化民団および同胞社会に対する情報リテラシー関連教育啓蒙普及などを提言し、「ポスト地方参政権部会」は、今後の課題提起として日本地方自治体における定住外国人の地方参政権獲得のための立法化運動の継続推進「韓国国内に5年以上居住する外国人への韓国地方自治選挙における選挙権付与」という韓国政府方針の早期実現、立法化を韓国政府に要請、などを強調している。

 金中央執行委員長は、「21世紀委員会」委員に対して「この間ご苦労様でした」とねぎらい、「提言」上程に「心から感謝します」と表明。在日同胞の求心体・権益擁護団体として、同胞社会の一層の発展をめざし、今後の民団運営に積極的に生かしていくことを約束した。金委員長は、21世紀委員全員に感謝状を授与した。

(2002.09.18 民団新聞)



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