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韓日米で緊密連携

対北韓政策



会談に先立ち握手する
金大中大統領と小泉首相

韓日首脳会談

 【ソウル】金大中大統領は、アジア欧州会議(ASEM)第4回首脳会合出席のためコペンハーゲン(デンマーク)を訪問中の22日、日本の小泉純一郎首相と会談し、日本・北韓首脳会談の結果を踏まえ、対北韓政策で韓国、日本、米国の3か国が緊密に連携し、韓半島の緊張緩和、東北アジアの平和と安定の構築に積極的に取り組むことを確認した。また両首脳は、日本・北韓関係の改善と並行して、南北間および米国・北韓間の対話促進・関係発展が非常に重要との認識で一致した。


米・北対話再開促す
金大統領強調「南北合意覆行に尽力」

 金大統領と小泉首相は、日本・北韓首脳会談後の韓半島情勢と北韓に対する協調策について協議した。小泉首相は、金正日国防委員長との会談結果を伝え、来月中に国交正常化交渉を再開し、日本人拉致問題の全容解明などをめざす意向を強調。そのうえで「重要なことは、日朝平壌宣言の原則と精神にのっとり北朝鮮が諸懸案の解決に誠実な取り組みを見せることだ」と述べた。これに対し、金大統領は、「首相の北韓訪問は韓半島と東北アジアの平和と安定に寄与するものだ。今後の交渉の進展を期待する」と表明した。

 両首脳は、韓半島および東北アジアの平和と安定の醸成に欠かせない米国・北韓対話を早期に再開させるための共同努力を約束した。

 南北関係に関して、金大統領は「京義線」などの建設プロジェクトの進展をあげ、「北韓はこれまでと異なり、(南北関係に)非常に積極的な姿勢を見せている」と説明。「南北間の合意事項の着実な履行のため、最善を尽くす」と明らかにした。

 さらに、北韓の経済改革について、「北韓が推進している経済措置が改革開放につながるよう国際社会が支援することが大事だ」と強調した。小泉首相は「最近の北朝鮮の経済動向に関心がある」と述べるにとどめた。

 これに先立ち、金大統領は21日にオランダのアムステルダムで行った同胞懇談会で、米国・北韓対話再開に関連して「ブッシュ米大統領ともこの問題について協議する考えである」と明らかにした。金大統領は、10月末にメキシコで開かれるアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会談の際、ブッシュ大統領と会談し、米国・北韓対話を積極的に促したいとしている。

 金大統領は、23日のASEM首脳会合開幕式の演説で、韓半島南北間の京義線および東海線の鉄道・道路連結工事の着工を機にアジアと欧州を連結する「鉄のシルクロード」の実現に加盟国の賛同と協力を要請した。

(2002.09.25 民団新聞)



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