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映画「夜を賭けて」11月末公開へ

東京皮切りに



底辺でたくましく生きた「在日」描く

 社会の底辺でたくましく生き抜いてきた在日同胞の姿を生き生きと描いた韓・日合作映画「夜を賭けて」(梁石日原作、金守珍監督)が、11月下旬の東京地区を皮切りに全国でロードショー公開される。

 原作は直木賞候補作ともなった梁さんの同名小説だ。まだ戦争の焼け跡の残る50年代の大阪が舞台。毎夜、生活のために立入り禁止の兵器工場跡に忍び込んでは鉄くずを運び出し、売り払おうとする在日同胞ら通称「アパッチ」集団とその取り締まりにあたる警官隊との攻防をユーモラスに描く。一方で、貧困のなかでも同族としての絆を大切に助け合いながら生きようとする集落での人間模様も盛り込んでいる。

 撮影はほぼ全編、全羅道羅州に当時の大阪の町並みを再現して行った。主人公の金義夫を演じるのは「バトル・ロワイヤル」の山本太郎、ヒロインには韓国の新人女優、ユ・ヒョンギョンを配した。このほか樹木希林、吹雪ジュンなどが出演している。

 都内の公開決定劇場は渋谷のシネ・アミューズと新宿武蔵野館の2館。12月下旬からは大阪の動物園前シネフェスタと第七藝術劇場で。また、03年1月以降は福岡シネサロンパヴェリア、札幌シアターキノなどで順次公開される。

(2002.09.25 民団新聞)



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