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地方参政権・持続的運動を展開

全国団長会議



慶州で開かれた全国団長会議

後半期活動で意思統一
民族金融機関支援も

 【慶州】2002年度後半期全国地方団長・中央傘下団体長会議が9月29日、慶州で開かれ、120余人が参席する中で前半期の活動報告と地方参政権獲得運動などの後半期方針を示達した。会議では2002年度ワールドカップ(W杯)在日韓国人後援会の総括を行うとともに、韓日文化親善協会から書籍の寄贈も行われた。

 中央本部の金宰淑団長は、北韓と日本の首脳会談に触れ、日本人拉致問題で犠牲になった被害者に哀悼の意を表した上で、韓国に対するこれまでの破壊工作など、北韓が事実すら認めていない事態に憤りを表明した。また、後半期方針の核となる地方参政権運動については、持続的な活動の展開とを、民族金融機関の問題については、本国政府の支援を含めて同胞経済の発展に努力すると強調した。

 続いて姜永祐議長は「在日同胞への住民投票権付与によって、参政権運動の前進を」と語り、洪性仁監察委員長は「北韓がアジア大会に参加することは、南北関係の開放を意味するが、それは国(韓国)の安保体制がしっかりしているからだ。民団も強固であれば、朝鮮総連との対話も安心して推進できる」と組織防衛の観点からあいさつした。

 辛容祥常任顧問は、民団として「北送」同胞の消息を求める必要性を訴える一方、「朝日国交正常化」後の総連との関係に対立ではなく、「共生」を提案した。

 在日韓国人信用組合協会の鄭圭泰会長は、民族金融機関の支援、同胞零細企業の応援策として「1万人の在日同胞が10人に対して100万円の預金を働きかけ、1千億円の預金体制をスタートしたい」と意欲を示した。

 W杯については、後援事業を通じて次世代にも母国との民族的一体感を高めたと同時に、韓日両国民に在日同胞の存在感を大きくアピールする契機になったと高く評価した。日本開催10都市の当該本部団長らが、全国の民団を代表して感謝状を受け取った。

 後半期方針については、地方選挙権法案の早期立法化のために、全国会議員への要望活動の継続とあわせて、在日同胞の意思確認を地協別の研修会で図ることにした。「住民投票権」付与運動も促進していく。民族金融機関の支援強化では、民団、韓商、韓信協の三位一体による「地域協議会」の構成で健全な金融機関確立のためのシステムを協議する。自助努力の上で本国支援も求めていく。

 会議では韓日相互理解の一助として、韓日親善協会の尹在明会長から書籍『博士王仁と日本文化』約1万2000部の寄贈を受けた。また、釜山市の安相英市長と慶尚南道の金赫圭道知事から第14回釜山アジア競技大会参観に謝意を表すメッセージが届いた。

(2002.10.02 民団新聞)



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