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「アジアの風」に韓国の4作

第15回東京国際映画祭



ファンタスティック映画祭
コリアン・シネマ・ウィーク

 第15回東京国際映画祭が26日から11月4日まで、東京・渋谷区のBunkamuraを中心とする各会場で開催される。韓国からは日本未公開の映画5作が上映されるほか、韓国文化院、韓国映画振興委員会主催の「コリアン・シネマ・ウィーク2002」でも林権澤監督の「酔画仙」をはじめとする6作品が紹介される。


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話題の「酔画仙」「火山高」上映

 協賛企画の「東京国際ファンタスティック映画祭2002」のオープニングでは、学校を舞台にしたCGアクション・ムービーとして話題を呼んでいる金泰均監督の「火山高」が上映される。

 問い合わせは、ハローダイヤル(03-5777-8600)7時から23時まで。

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 昨年に続き2度目となる韓国文化院・韓国映画振興委員会主催の「コリアン・シネマ・ウィーク2002」は、27日科学技術館サイエンスホール、28日銀座ガスホール、29日から11月1日までヤマハホールで開催される。

 紹介される6作は、日本未公開作品で(注・林権澤監督の「酔画仙」は先月開催された福岡映画祭で上映)、いずれも世界レベルで通用する作品が選定されたという。

 内容もコメディ・アクション、純愛、SFスリラーなど多彩な映画が用意されているが、中でも今年のカンヌ国際映画祭監督賞を受賞した林権澤監督の「酔画仙」は、近代絵画の土台を築いた天才画家・張承業の生涯を描いたもので、韓国的な情緒が込められた文芸作品として注目されている。

 パク・チョルグァン監督の「達麿よ、遊ぼう」は、ソウルでの観客動員130万6千400人を数えたヒット作で、山寺にきた暴力団員と寺を守る僧侶たちとの対決をコミカルに描いた作品で大人から子どもまで楽しめる。

 チェ・ホ監督の「フー・アー・ユー」とアン・ジヌ監督の「オーバー・ザ・レインボー」は純愛物語り。チョン・ユンス監督の「イエスタディ」は、誘拐殺人事件をテーマにしたSFスリラー。キム・ドンウォン監督の「海賊、ディスコ王になる」は、コメディ・アクションだ。

 韓国文化院の金鍾文院長は、「映画には娯楽性と芸術性を持つ作品がある。今回上映する酔画仙では、韓国で芸術性の高い映画が制作されていることを日本の方に知らせたい。そして、最近の多彩な作品を通して、韓国文化への理解を深めてほしい」と話す。

 チケットぴあ(03-5237-9999)、問い合わせは、韓国文化院(03-5476-4971)。


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「JSA」の朴賛旭監督も

 東京国際映画祭は、国際映画制作者連盟公認のもと、ベルリン、カンヌなど世界12大国際映画祭の一つとして位置づけられている。

 同映画祭は長編コンペティション映画祭で、若手監督の育成に力を注いでいるのが特徴だ。メーン企画のコンペティション部門は、47カ国・地域からの319本で競われる。

 自主企画ではコンペティションをはじめ、エンターテイメント性の高い最新話題作を上映する特別招待作品、日本映画の不朽の名作や話題作を特集するニッポン・シネマ・クラシックなど多彩な部門が揃っている。

 その中で、昨年までの「シネマプリズム」の名称を改め、日本で上映される機会の少ないアジア地域の優れた作品を紹介する「アジアの風」で取り上げられる16作品中、4作が日本未公開の韓国映画になる。

 デビュー2作目となるユ・ハ監督の「結婚は狂気の沙汰」は、結婚の枠にとらわれない自由な愛を追求する男女の物語り。ドキュメンタリー「ナヌムの家」のビョン・ヨンジュ監督の劇映画デビュー作「密愛」は、既婚女性の不倫を通じて女性の生を探る作品。大ヒットを記録した「JSA」の朴賛旭監督の「復讐者に憐れみを」は、娘を奪われた父親と姉を失った青年を通し、社会の理不尽を暴き出した話題作ほか。

 問い合わせは、ハローダイヤル(03-5777-8600)7時から23時まで。

(2002.10.02 民団新聞)



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