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「2・3世の仲間で訪れる韓国」

青年故郷訪問団 今年は7月に開催
DMZ(非武装地帯)の見学も


青年故郷訪問団では、これまで3,500人以上の2・3世
青年が母国を訪れ、交流を深めている。 (5/20)

 同胞どうしや民族とのふれあいが極めて少ない全国に住む在日二・三世青年が母国に一堂に会し、交流を深める「青年故郷訪問団」(青訪団)が今年も7月3日から3泊4日の日程で開催される。このほどツアーの日程と企画が決まり、その募集が始まった。

 1987年にスタートして以来、今年で11年目を迎え、これまで16回実施した。延べ参加者数は3,500余人を数えている。

 今年も全国の在日青年が母国の地を観光するとともに、パーティやオリエンテーリングなどで民族と同胞にふれあう。主催する民団中央本部では一人でも多くの参加を呼びかけている。

 青訪団は例年、秋に開催していたが、今年は夏に変更。これは、参加対象のほとんどが勤労青年や学生とあって、秋より夏の開催を希望する声が多いことに配慮したもので、週末を活用しているのも大きな特徴。

 今年は7月3日に各地の空港からソウルに向け出発する。参加費は出発空港によって異なるが、航空、宿泊、現地観光などすべて含めて一人45,00円から70,000円弱。

 日程中、観光やチェックポイントをクリアしながらソウル市内を歩く「オリエンテーリング」をはじめ、交流パーティ、特別講演などが組まれている。

 また、夏季開催ということあり、”韓国の避暑地”の江原道も訪れる。とくに、一般には非公開となっている南北韓の境界線上にある、DMZ(非武装地帯)区域の見学も大きな目玉。

 ここには、韓国のナイヤガラといわれる「直湯の滝」、タンチョウヅル、青鷺など、渡り鳥渡来地として天然記念物に指定されている「泉桶」、国宝に指定されている「到彼岸寺」などの自然と歴史の名所を訪れるほか、北韓が南侵用に掘ったとされる第2南侵トンネルなども訪れ、南北分断の痛みを肌で感じ取る。

 青年故郷訪問団は日本全国に住む在日同胞二・三世青年が、母国の地に一同に会し、民族と仲間にふれあおうと、87年からスタートした。

 第1回は全国から253人が参加。ソウル五輪本番1年前の活気あふれる母国を訪れた。翌年はソウル五輪に合わせた訪韓で、582人もの青年が参加、感動のソウル五輪を直に参観し多くの感動を与えた。この後、夏季・秋季あわせて3,500人以上が母国を訪れた。

 同訪問団の特徴は、何よりも同世代の同胞青年で構成することだ。同じ仲間による母国訪問によって在日同胞としての生き方、就職、学業問題など共通の話題が語り合える点だ。

 また、これまで参加費の一部を民団地方本部と支部が負担していたが、今年は民団中央本部が負担することになった。

(1998.5.27 民団新聞)



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