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市民の理解に手応え

青年会キャラバン 21地方で街頭PR


各地で街頭活動を展開し、地方参政権獲得運動を
訴えた青年会のキャラバン隊


延べ4百人の青年参加
5千キロ走破し終了

 定住外国人への地方参政権や公務員の国籍条項撤廃問題を広く日本人市民に理解してもらおうと先月三日に仙台をスタートした青年会の全国巡回キャラバン隊は、十二日の福岡での街頭活動を持って全日程を終えた。四十日間にわたって仙台から福岡まで日本各地を縦断したキャラバン隊は各地の青年たちと協力しながら永住外国人への地方参政権付与、自治体職員採用時の国籍条項撤廃を訴え、多くの日本市民の理解を深めた。

 最終の福岡では、市内一の目抜き通りの天神地区と博多駅前で街頭活動を実施した。最後のビラを巻き終えた隊員らはキャラバンを通じて地方参政権が日本市民に理解してもらえることを実感したと話していた。

 キャラバンはこの間、五千キロにわたって青年会の二十一地方本部を巡回し、地元青年とともに精力的に街頭活動を繰り広げた。参加した青年は延べ四百人にものぼった。また、日本マスコミの注目度も高く、各地で地元紙はじめ全国紙にも取り上げられた。

 同胞最大居住地の大阪では、府庁舎前とサッカーの河錫舟、高正云両選手が所属するセレッソ大阪の本拠地・駒川で街頭活動を繰り広げた。韓国人選手が活躍しているとあって、駒川商店街は全面的にキャラバン隊をバックアップするなど息のあった街頭活動を繰り広げた。

 一方神戸では、市内でも一、二を争う観光名所として有名な元町の南京町(中華街)でハンドマイクを片手にキャラバン隊員、地元兵庫の青年たちが定住外国人への地方参政権を求めるビラやポケットティッシュを配布した。

 女性はチマチョゴリ、男性はサムルノリの衣装に身を包み、ビラを配るだけでなく、名物店に入ろうと順番待ちしている市民らに声をかけながら地方参政権への理解を求めた。

 青年会兵庫県本部の金勝幸会長は「まだまだ私たちに参政権が無い事実を知らない日本の方が多い。地域社会のパートナーとして生きていくために参政権を獲得したいという私たちを少しでも理解してほしい」と期待を込めて語っていた。

 四十日間の巡回を終えた朴慶龍隊長(青年会中央本部副会長)は「きちんと話せば、日本の皆さんが参政権を理解してくれることがわかってうれしい。これからも地方参政権獲得まで頑張りたい」と大役を終えた感想を語った。

(1998.7.15 民団新聞)



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