民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
南北交流へ決意表明

平統委員、康仁徳長官と懇談会


康統一部長官を迎えて行われた懇談会

 民主平和統一諮問会議の日本地域協議会(辛容祥協議会長=中央団長)は八日、統一部の康仁徳長官を招き、民団中央会館で歓迎懇談会を開いた。平和統一政策推進の長から直接話を聞こうと、民団や婦人会の幹部らがつめかけた。

 辛協議会長は日本地域では平統諮問委員を中心に統一運動を推進していると語り、総連同胞を対象にした母国訪問事業の結果、民団が四十五万人の構成員を擁する組織に発展したことを紹介した。また、康長官については、七二年から七三年にかけて南北調節委員として故金日成主席にも会い、生命をかけて統一運動に献身したと高く評価した。

 康長官は南北間にまずは信頼関係を築くことが大切だと述べ、情緒的な感情を排して現実を踏まえるべきだと主張。どういう手段を講じて効果的に行うか、統一に向かう過程が大事だと強調した。

 具体的には北に変化を促す政策として、相互に会う中で肥料の問題や離散家族の問題を解決していくべきだと示した。現実的には北は「二十万トン先によこせ」という自分たちの要求のみを主張し、離散家族の問題を先送りしている。

 この点について、「離散家族は十年もすれば、当事者が亡くなるという形で自然解決するのか」と、自身が北韓出身の康長官は“痛み”を語り、「面会所」の設置を急ぐべきだと重ねて訴えた。武力挑発も吸収統一も考えのない韓国政府の政経分離原則を紹介した康長官は、教育、社会、文化、宗教などあらゆる分野の南北交流を北韓に促すとまとめた。

(1998.8.15 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ