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在日就職説明会がスタート

学生・企業「定期開催望む」



各企業の資料を熱心に検討する同胞学生ら
(9月2日、東京地区の就職説明会)

 日本の経済不況下、着実に成長する在日同胞企業と優秀な同胞青年を結びつけようと二日、在日同胞企業合同説明会が東京・麻布の韓国中央会館で開催された。関東をはじめとする十三の同胞企業がブースを連ねた会場には、首都圏のみならず東北、関西、九州からも同胞学生多数が駆けつけ、熱心に企業の概要などの説明に聞き入った。今年で二回目の試みだが、学生、企業とも定期的な開催を望む声が相次いだ。

 在日韓国商工会議所はじめ青年会、学生会、青年商工会で構成された在日同胞就職事業実行委員会が主催して開催した今回の企業説明会は、二日の東京会場をはじめ大阪(9日)、福岡(11日)、愛知(18日)の四会場で開かれる。

 皮切りとなった東京会場では、製造業、信用組合、サービス業などの在日同胞企業13社がブースを連ねた。一方、参加学生も在日同胞の新卒予定、既卒者や留学生も含め150人以上が足を運び、資料を確認しながら自分にあった企業ブースで担当者と面談した。

 八王子から参加した趙英晃さんは就職を控えた大学四年生。「本国に留学した経験もあるため、旅行社やホテルなど海外や本国と接触が持てる企業を」と精力的に企業を回っていた。また、水戸から母娘三人で駆けつけたのはオモニの李寿在さんと鄭英淑・明淑さんの二姉妹。英淑さんは当日が韓国語学研修の終了日だったが、この説明会に出席するために一足早く帰日しての参加だという。日本企業の採用状況が厳しい中で信用組合などのブースを回った。

 韓国の大学に六年留学し、韓日にまたがった仕事がしたいと東京から参加した孔裕植さん(32)は「定期的にこのような企画があればいいと思う」と語った。

 一方、現在大学三年だが来年のためにと福岡からわざわざ参加したのは鄭寅達さん。「不動産関係を探していますが、自分が充実できそうな企業を」と語っていた。この後開かれる三会場もすべて回るという。同じく三年で青梅から参加した孫育子さんも「本当はアパレル系が望みなんですが…」としながらも来年の就職本番に備えていた。

 企業側はこの後に予定されている自社の就職試験への参加を呼びかけていた。今回の企画についても「学生にとっては多岐にわたって企業を見ることができるし、企業にとっては優秀な学生を捜せる上に自社をアピールできるチャンス」と同企画を定期的に開催してほしいという声があがった。

 企業説明会はこの後、大阪、福岡、愛知の地元企業らが参加して開催されることになっている。

(1998.9.9 民団新聞)



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