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韓国観光絶好調!
前年比 14%以上の増加

史上初の200万人突破か



韓国への観光客でごった返す金浦空港のカウンター

成田−ソウルは満杯
11月から各社が増便へ

 日本の長引く不況もなんのその、今年に入って八月までの日本から韓国への観光旅行客数は前年比一四%増の百二十四万八千五百五人。韓国観光公社東京支社では、日本地域からの入国者が史上初の二百万人に到達するのも夢ではないとみている。増加する観光客に備え、日本の各航空会社では十一月から相次いで成田―ソウル線の増便に乗り出す。

 現在、日本でソウル線が就航している空港は全部で十八。近くの空港から手軽に行ける外国だが、韓国観光ブームの影響か、なかなか希望する時間帯のチケットが取りづらいという声が多い。特に人気の成田ーソウル路線に乗客が集中している。

 韓国への旅行客は二泊三日が主流。ソウルで充実した時間を過ごすのには成田を早い時間に飛び立ち、逆にソウルからはなるべく遅く帰るのが経済的。しかしあまりにダイヤのタイミングが悪い。こうした需要にこたえているのは現在、大韓航空(KAL)だけ。

 成田を朝九時半に飛び立ち、帰りはソウル発十八時四十分の便に搭乗できる。ところが、連日満席状態。東京・港区の旅行会社、日韓ワールド(金珍寧社長)によれば「お客さんの需要に追い付かない。限られた席の取り合いになっている」という。当然、旅行客の不満は募る一方だ。

 成田空港では、一日四百便が限界といわれているところに現在、三百九十便余りが離着陸している。飛ばしたい気持ちはあっても、各航空会社とも、おいそれとは増便できないでいた。それでも韓国側と違ってまだ余裕がある日本の航空会社では、十一月から相次いで発着枠を増やすことを計画しており、混雑緩和に一役買いそうだ。

 日本エアシステム(JAS)では十一月一日の冬期便から成田―ソウル便、現行の週七往復から十二往復に増やす。東京発は九時五十五分(木・金・日曜)、ソウル発は十八時五分(木・日曜日)と、機体をやり繰りして需要に合わせたダイヤを組んでいる。これで、“行って帰ってくるだけ”という乗客のフライトへの不満はだいぶ解消されそうだ。

 一方、日本航空(JAL)でも韓国線が順調なことから、十一月二日から新たに月曜日の成田発十一時三十五分(ソウル着十四時五分)と水曜日のソウル発十五時五分(東京着十七時十五分)を就航させる。現行は週七便だが、「需要の多い日に供給を増やす」(日本航空広報部の話)。

 ただし、KALとアシアナについては日韓航空協議の取り決めで、これ以上の増便ができないのが実情。ドル箱路線だけに十一月に予定されている日韓航空協議では「キャパシティの問題が出てくる」(アシアナ航空大阪支社・玄東實支社長の話)とみられている。

 韓国観光公社東京支社によれば、ソウルのデラックス、一級クラスのホテルはすでにシーズンオフの十一月まで満杯状態が続いているという。「ムードに乗って勢いがある」時だけに、二〇〇〇年に仁川沖に建設の予定されている二十四時間発着可能な空港の完成が待たれる。

(1998.10.28 民団新聞)



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