民団新聞 MINDAN
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独居老人らに愛の手を
民団各地で「歳末助け合い」

少しでも暖かく…毛布や人参茶贈る



 今年も残すところあと三週間あまりとなった。民団をはじめ婦人会などが中心となって今年も全国で歳末助け合い運動を展開する。景気回復の兆しが見えぬ不況という時期でもあるが、「このようなときだからこそ不遇同胞に愛の手をさしのべ少しでも暖かいお正月を迎えてほしい」と全国の民団では戸別訪問をしながら見舞金、毛布、果物、韓国海苔などのプレゼントを贈る。

 東京本部では大使館とスクラムを組んで、夫昇培団長自ら、金セキ圭大使や総領事とともに都内の一人暮らし同胞老人宅十軒を訪れ、ラジカセをプレゼントし激励する。また、各支部単位でも戸別訪問しながら、見舞金、生活用品のプレゼントなどで独居老人、貧困家庭などを励ます。

 婦人会東京本部ではバザー会での収益金を活用し、恒例となっている同胞老人が入院しているホームを訪問し、慰問金とともに同胞を激励する。

 神奈川県本部でも県下九支部が一人暮らしの老人、寝たきり老人、母子家庭など百世帯を対象に役員らが戸別訪問を展開する。支部ごとに内容は異なるものの、見舞金、果物、お酒、毛布、石鹸、生活用品などのプレゼントを手に同胞宅を慰問する。

 茨城県本部では県内団員の忘年会と合同で敬老慰安会を開催し、歳末を送る。

 千葉県本部では各支部で約百人を対象に戸別訪問し、生活用品、慰問金などを贈る。

 西東京本部ではハンセン病療養所の「多磨全生園」を慰問し、施設に見舞金を伝達するとともに、入居している同胞らを激励する。また調布、八王子など、支部ごとでも独居老人同胞宅を戸別訪問をし見舞金を贈るほか、福祉事務所や老人ホームなども訪れ、援助金を伝達する。


■東北・北海道、雪の影響避け一足早く慰問

 最北端の北海道本部では雪の影響を避けるため、一足早く慰問活動を展開する。

 七日から三日間を集中慰問とし、ワゴン車で本部団長、札幌地区直轄部長、婦人会役員らが一丸となって、七十歳以上で生活保護を受けている同胞、老人ホームで生活する同胞、長期病院に入院中の同胞など二十六世帯を対象に慰問する。慰問金、果物、お米や韓国の味付け海苔などをプレゼントする。千歳、旭川、釧路、空知、函館、小樽の各支部でも独自に慰問活動を展開する。

 青森県本部では二十日と二十一日の二日間、本部団長、五支部の支団長、役員らが分担して高齢者で体が弱い人、縁故者のいない人、長期入院者など二十人の同胞を戸別訪問し、見舞金を贈る。


■高麗人参茶で暖かい歳末を

 宮城県本部では婦人会、駐仙台総領事館とともに七十歳以上の独居老人七人を戸別訪問し、「故郷の味を楽しんで少しでも暖かい歳末を」と、お酒、韓国の海苔、高麗人参茶などをプレゼントする。

 岩手県本部は生活保護家庭、寝たきり老人など十四人を対象に戸別訪問し見舞金を贈るほか、施設も訪問し、りんごなどの果物を差し入れする。

 福島県本部は七十歳以上の一人暮らし、病院に長期入院中の同胞ら二十人に対し、見舞金を贈る予定。

 山形県本部では七十世帯の同胞宅を戸別訪問し、韓国のカレンダーをプレゼントする。


■温泉招待など北陸三県でも

 石川県本部では金沢支部とともに、八十歳以上の高齢同胞三十人を戸別訪問し、見舞金を贈る。

 富山県本部では七十五歳以上の高齢同胞をヘルスセンターに家族とともに招待し、温泉と食事会を楽しんでもらう。このため有志らにカンパを募る。

 福井県本部では支部別に実施。二十日過ぎから一人暮らしのお年寄り同胞宅を戸別訪問し見舞金を伝達する。


■震災地兵庫では仮設住宅を慰問

 兵庫県本部は阪神・淡路大震災の被災地。未だ仮設住宅にすむ同胞が少なくない。民団では年末、仮設住宅に住む同胞や老人ホームなどを慰問し生活用品や見舞金を手渡す予定。このため各支部ごとに募金活動を展開している。

 和歌山県本部では二十日過ぎから、長期入院中の同胞や、特別養護老人ホーム三カ所を慰問し、金一封を伝達する。


■寝たきり老人に毛布やタオル

 福岡県本部では各支部ごとに戸別訪問を行う。病気で入院中の高齢者や寝たきり老人約四十人に対し、毛布、タオル、生活用品などのプレゼントを行う。

 佐賀県本部は老人ホームや入院中の同胞に対し、韓国のカレンダーを贈る。

 岡山県本部では例年と同じく、ハンセン病療養所の「長島愛生園」と「巴久光明院」を慰問し、韓国のトックを贈る予定だ。

 島根県本部では七十五歳以上の団員五十五人にお餅代として現金を贈る。

(1998.12.09 民団新聞)



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