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オリニの輪広げ20年

大阪「子ども民族音楽会」



田島小児童による迫力たっぷりのプンムルノリ

 【大阪】大阪市内の公立小・中学校で学ぶ児童・生徒による「子ども民族音楽会」が、今年で二十回目を迎えた。参加校は毎年、回を重ねる毎に増えており、二つの会場で開くことも珍しくない。在日韓国人には民族的な自覚を高めるきっかけに、日本人の側は文化の違いを知る場となっている。

 五日の発表会には小学校十二校、中学校三校の民族学級・民族クラブなどで学ぶ児童・生徒が十七演目に出演した。保護者、教職員も多数観覧に訪れ、会場の浪速解放会館は千三百人で埋まった。

 オープニングは栄小の児童が飾った。会場の同胞児童・生徒からは出演者の緊張感をやわらげようと「頑張れ」の掛け声。育和小では民族学級・クラブが組織されていないが、「私たちも参加したい」と自主的に友だちどうし呼び掛けて参加、縄跳びでぴょんぴょん飛び跳ねながら「サントッキ」を元気に歌い踊った。

 民族学級が発足してから長い歴史を誇る北鶴橋小、田島小は迫力あるプンムルの演技で会場をわかせた。サンモを器用に操り、力強くチャンゴやケンガリを打ち鳴らす様は小学生とは思えないほどの迫力。会場からの拍手も力強いものがあった。

 苅田小も民族学級・クラブがあるわけではない。しかし、昨年の音楽会を鑑賞してぜひ「扇の舞」を演じたいと子どもたちが友だちを集め自発的に参加した。「故郷の春」をバックに舞う子どもたちの瞳はキラキラと喜びに輝いていた。

 ちょうど二十年前、小学校五・六年生のときに「子ども民族音楽会」に出演した金知花さん(大阪市立堀江小学校教諭)は「出演して自分の周りに同じ国の友達がいっぱいいることを知って勇気がわき、大きい励みとなった。みんなに会えてうれしい」と、「先輩インタビューコーナー」で喜びを語った。

 なお、浪速解放会館に先立って十一月二十一日には、生野区民センターで十一小学校と四中学校が参加しての発表会があった。この日の発表会ではウリマルによる弁論も披露された。

(1998.12.09 民団新聞)



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