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民族的出会いにはじける笑顔

大阪市外教の「オリニ民族交流会」
西ブロックでも開催



予想を上回る50人のオリニが参加した「交流会」

 【大阪】オリニに民族との出会いを保障する大阪市外国人教育研究協議会主催の「子ども民族交流会」が先月の「中央ブロック」に続き六日、「西ブロック」(西淀川区、此花、福島)でも初めて行われた。同ブロックは、比較的同胞の少ない地域と集住地区が混在している地域。予想を上回る五十人余りの同胞児童・生徒らが参加した。

 会場となった大阪市立西九条小学校に集まったオリニたちは全員、韓服で盛装した。遠巻きに見守る教職員らは「やっぱり似合う」と感心した表情。大阪市外教を代表して三軒久枝理事(西淀川区野里小学校校長)が「言葉、踊り、遊びを通して自分の国の文化の素晴らしさに気付いてください」と激励した。

 オリニは、民族講師の指導のもと、シルム(韓国相撲)やペンイ(コマ回し)などの民俗ノリに興じたり、チャンゴに触れ、楽しんだ。保護者からは力強い声援が飛び交った。西淀川区の川北小学校に子どもを通わせる白直美さん(33)は「子どもが参加したいというので、私も参加した。たくさんの同胞の友だちをつくってほしい」と目を細めていた。

 二人の子どもを公立学校に通わせている金明石さん(民団福島支部支団長)は、「初めてにしてはたくさん集まった。福島区は同胞の在籍率が低く、民族学級やクラブの設置は難しいが、こうした集まりを増やしていくことが今後の課題である」と述べた。

 市外教事務局の吉野直子教諭(淀川区東三国小)は「民族的な出会いを求める保護者が多く、とにかく開いてみようということから今回、初めての開催となった。これがきっかけとなって民族クラブの設置に発展し、日本の子どもたちと一緒に韓国のことを学ぶ取り組みが現場で実践できたらいい」と期待していた。

 大阪市内の公立学校で民族教育を制度的に保障しようとの取り組みが始まつたのは一九七二年、長橋小で民族学級が発足してから。その後、民族講師の献身的な取り組みもあり、大阪市内の各小・中学校に民族学級・クラブが設置されていった。現在、民族学級は七校、民族クラブは七十校に設置されている。

 また、市外教でも市内を北大阪、城北、西大阪、東部、港、中央、南大阪、東南の八ブロックに分け、民族学級講師との連携のもと各ブロックで民族交流会や夏のハギハッキョ、秋にはオリニマダンなどを行ってきた。

(1999.02.10 民団新聞)



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