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金大中大統領がTVで国民と対談

「年内に財閥改革を完遂する」



 金大中大統領は二十一日、午後七時から一時間四十五分、大統領当選以後、三回目のテレビを通じた国民との対話=写真=を行い、「今後一年間、韓国財閥をどこまで改革できるかを見てほしい」とし、「私が大統領であるかぎり財閥改革を必ずやり遂げる」と示した。

 失業者問題については、今年三月までがピークであり下半期からは徐々に減少し、年末までに百五十万人程度と見込み、二〇〇一年には失業率が五%台までに復帰できるようにする」と明らかにした。

 また、内閣制問題に対する質問に、「金鍾泌首相との約束は決して忘れていない」と述べ、「時間をかけて二人で円満な結論を出す」と語った。

 金大統領はこの他、(1)公共料金引上げの最大限抑制(2)物価上昇三%ラインの安定(3)中小企業貸出金利と個人融資金利の一〇%以内引下げ(4)無担保信用貸出制度の強力推進などを明示し、経済成長率を年内に二%、来年五%と展望した。

 金大統領は対話で財閥改革など、徹底した構造調整の完了後に、経済成長を通した失業者問題解決という段階的な国政運営のシナリオを明らかにした。構造調整が完了する時までは国民と政府がもう一度、気を引き締めることに力点をおいたと見られる。

 特に、「労働者だけが苦痛を味わってはいない」と労働者らに理解を求めながら、「構造調整が一挙に成されることは困難であり、それを試みて崩れた中南米のようになってはならない」と、国民が緊張を解かないように呼びかけた。

 大統領はこのほか、この一年間の国政運営で足りなかった点として(1)失業対策(2)景気回復(3)政治安定と改革(4)労使問題―などを示し、懸案の打開へ重点をおいていることを明示した。

(1999.02.24 民団新聞)



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