民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
「新世紀見つめた民団づくりを」

中央団長、3・1節記念辞



 親愛なる在日同胞のみなさん!

 今日三月一日は、我が民族が日帝の植民地統治に抗して独立を宣布し、民族自存の意志を全世界に明らかにして総蹶起した「己未独立宣言」八十周年を記念する日です。我々は「三・一運動」の意義を再確認し、その当時、犠牲となった愛国先烈たちの冥福を祈りながら、偉大なる「三・一精神」を今日に継承することを誓わねばなりません。


■「包容政策」に共同歩調を

 親愛なる在日同胞のみなさん!

 今日我々は、殉国先烈たちの犠牲によって独立を勝ち取った国の国民として堂々と生きていく事ができたことを肝に銘じるとともに、解放から半世紀を経た今もなお、未だ祖国統一ができずにいることは実に心が痛みます。本国では金大中大統領が提唱している「包容政策」によって、全国民が南北統一に総力を尽くしています。

 我々もこれに共同歩調をとり、在日同胞の立場で朝鮮総連との交流と和合を繰広げ、まず在日同胞が一つになるよう努力しなければなりません。そして祖国統一の先鋒隊となりましよう。また、この地で子々孫々が民族の誇りを持って生きていけるように、より一層努力しましょう。


■独自の民族文化で基盤構築

親愛なる在日同胞のみなさん!

 昨年十月、金大中大統領の訪日を契機に韓日関係は確固とした同伴者として新しい時代を構築して行くことを確かめ合いました。今後、我々は韓日間に根付いている過去のしがらみから抜け出し、新しい未来に向けて心機一転、新しい出発をしなければなりません。

 私たちの子々孫々が韓国人として確固たる民族的な誇りを持ち、日本社会で生きていくためにも、同胞社会の指導母体である本団の役割はより一層大きくなっています。独自の民族文化をもった豊かな同胞社会の基盤を構築することは本団の大きな歴史的使命であります。


■地方参政権、今年中にめどを

親愛なる在日同胞の皆さん!

 今日、在日同胞社会はある程度安定し、日本の差別問題も徐々に解消されつつあります。これは本団のたゆまない努力の賜物です。その間の権益擁護運動の成果を土台にして、これをより一層広げようとするのが、まさに地方参政権運動です。これは私たちの子孫らの安寧と繁栄を持続的に保障する道であり、今年中には必ず法制化ができるように、より一層努力をしなければなりません。


■新世紀見つめた民団構築

 最後に、今日このような意義深い三・一節を迎え、本団組織全体が同胞社会の和合と祖国の平和統一を成し遂げ、新しい世紀を展望する在日同胞社会の構築のために、みなさんが心を合わせて全力を尽くすことをもう一度誓います。同胞みなさんの限りなきご健勝とご多幸を祈願しながら記念辞に代えさせていただきます。

在日本大韓民国民団中央本部

団長 辛容祥

(1999.03.03 民団新聞)



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