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2002W杯・韓日の交流活発化

議員サッカーで友情広げる



 プロ顔負けの闘志あふれるプレーも見せた
韓日議員のサッカー試合

 韓国と日本が共催するサッカーの二〇〇二年ワールドカップ(W杯)成功に向け、両国政府や民間レベルでの交流が盛んになってきた。

 韓国側組織委員会の朴世直委員長が一日から訪日し、日本の各開催都市を訪問しながら関係者と今後の対策について意見交換を続けているほか、六日には国立競技場で両国の国会議員による「第二回議員サッカー試合」を行った。

 「在日韓国人後援会」の結成を計画していた民団でも、十二日の中央委員会で正式に発足の承認を得る。在日韓国青年会でも、昨年に続き二曲目の「共催友情ソング」作りへソウルでオーディションを終え、十三日にレコーディングを行う。


■韓国が連勝

 韓国と日本が共催するサッカーの二〇〇二年ワールドカップ(W杯)の成功に向けたムードづくりの一環として、両国国会議員による第二回親善サッカー試合が六日、東京・国立競技場で行われた。韓国チームが3対1で逆転勝ちし、昨年十月にソウルで開かれた第一回親善試合に続いて連勝した。

 韓国からは鄭夢準・大韓サッカー協会会長をはじめ、二十九人の議員が来日。日本はメキシコ五輪得点王の釜本邦茂参院議員をはじめ、土屋品子議員ら女性を含めた三十二人が参加した。


 メキシコ五輪得点王の釜本議員も必死のプレー

■両国旗手に応援

 スタンドには民団東京の団員、在日韓国婦人会、在日体育会ら百五十人で構成する応援団が「韓日共催を成功させよう」などと書かれた横断幕と両国旗を手に熱い声援を送った。

 試合前の開会式で伊藤宗一郎衆議院議長が「両国のパートナーシップのために友情の汗を」と激励。韓国W杯国会議員連盟会長で韓日議員連盟の朴泰俊会長も「W杯成功のためにも議員の連携が必要。この試合で友情を深めよう」と述べた。

 続いて、岡野俊一郎・日本サッカー協会会長が「韓日のチームワークで共催を成功させ、アジアの名を世界に示そう」と述べ、鄭夢準・大韓サッカー協会会長も「きょうの試合のように、三年後の本番では韓国―日本での決勝が見られることを期待する」とあいさつした。


■負ければ船で帰国

 三十分ハーフの六十分間行われた試合は、韓国が赤、日本は青と、それぞれの代表と同色のユニホームを着て対戦。なごやかな雰囲気の中にも、闘志あふれるプレーが飛び出して、スタンドの応援団や関係者をわかせた。

 試合開始早々の前半2分、日本チームの樽床伸二衆院議員(民主)が右サイドからのパスを押し込まれ、先制を許した。

 しかし、「負ければ全員、下関から船に乗って帰る」と韓国側の趙洪奎総監督(韓国W杯国会議員連盟事務総長)のハッパが通じたのか、この後は韓国の一方的な試合運びとなった。

 韓国は9分、姜昌煕議員が約三十メートルのフリーキックを直接ゴールに決めて同点。これで波に乗った韓国は左ウィングの鄭夢準議員を中心にしたパス回しで速攻を仕掛け、11分に逆転。続けて14分にも得点を重ねて前半を終えた。

 前半の闘志あふれるプレーに対し、後半はボールに追いつけず転倒する議員も続出するなど、さすがに両チームともスタミナ切れが目立った。

 試合後、日本チーム総監督の森喜朗・自民党幹事長は「せっかく韓国から来たから、勝利を譲ったかな」と、負け惜しみ気味のあいさつ。


 試合後は両国議員がエール交換した

■次回は10月ソウルで

 六十分間の"熱戦"を終えた両国の選手は肩をたたき合ってエール交換。

 最優秀賞には切れのいいプレーで韓国の勝利に貢献した、張永達議員(国民会議)が選ばれ、岡野会長から記念カップが贈られた。

 韓国の実力に対し、釜本議員は「韓国はサッカーが国技だけあって、子供のころからやっている議員が多く、うまい。二〇〇二年W杯までには差を縮めたい」と話していた。

 両国議員によるサッカーの第三回大会は今年十月上旬に韓国で開催する予定。

(1999.03.10 民団新聞)



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