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「地方参政権の立法化を」

青年会の街頭キャンペーン始動



新宿アルタ前でビラを配布する韓国青年会のメンバー

■まず東京・大阪・仙台で

 永住外国人への地方参政権に関して日本の政党から法案が提出され、小渕日本首相も十九日からの訪韓時に前向きな姿勢を見せるなどの情勢が整いつつある中、青年会は地方参政権の立法化を求める全国リレーキャンペーンを開始した。まず東京、大阪、仙台の三都市で立法化を訴えるビラなどを日本市民に配布し、広く理解を求めた。三都市とも市民からの手応えもまずまずで、青年会では「少しずつ理解の輪が広がっている」と四月二十五日までにあと四都市でのキャンペーンを展開する。

 東京では、青年会メンバーと自主的に立ち上がった日本人学生・市民らが参加、休日でごった返す新宿の目抜き通りでビラを配布した。

 「私たちに地方参政権を」とマイクで呼びかける青年たちに買い物客も興味をそそられてビラを受け取りに。


■2002W杯のアピールも

 「サッカーをやっているので、二〇〇二年の文字が目に入った」という男性会社員はは「ちょうど良いきっかけだと思う。地方参政権は必要ですね」と青年たちを励ましていた。

 ビラ配布に自主的に参加した日本市民らは、永住外国人に地方参政権がないのはおかしいと集まった人たち。東大で学ぶ本橋浩一郎さん(19)は「歴史的にも長期間居住している住民として当然の権利。でも永住外国人に理法参政権がないことを知らない日本人が多い」と一人でも多くの市民に知ってほしいとビラを配っていた。

 一方大阪での街頭キャンペーンは、買い物客でにぎわう梅田ナビオ阪急前で行われた。大阪、京都、兵庫の青年会メンバーら二十余人や学生会も応援に加わり、声をからしながら地方参政権立法化への理解と協力を訴え、五千枚のビラ、ステッカーなどを配布した。

 ハンドマイク越しに耳を傾けてうなづく人も多く、二十代の男性二人連れは「青年たちがマイクを持って訴える姿に僕たちが深く反省した。選挙権があるのに(投票に)行ってなかった。これからは選挙に行きます。それに『在日』の方々も何代も日本に住んでいるのだから選挙権を与えてもいいのでは」と話した。

 中には三十二歳の男性会社員のように「外国人に(選挙権を)与えると日本の国が変わってしまう」という反対意見も。しかし「日本の国を良くしてくれるなら国籍に関係なく参政権を与えてもいい」という声の方が圧倒的多数を占めていた。また二十七日には仙台でも同様にキャンペーンが行われた。

(1999.03.31 民団新聞)



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