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研修と戸別訪問で組織活性化を



■研修と戸別訪問で組織活性化を

 さる三月の中央委員会で、民団の今年度活動の基本方針が決定された。これを受けて四月からは全国の地方本部で地方委員会・大会が予定されている。地方大会では新たな人事が決定されるところもある。

 中央委員会では、最大の課題である地方参政権獲得について、継続して地方議会の永住外国人に対する意見書採択を推し進めながら今年中の立法化を打ち出した。また、韓信協傘下組合の再編に伴う民族金融機関の健全育成も重点方針として採択された。この他、民族教育の拡充、二〇〇二年W杯後援事業など在日同胞社会に関わる諸問題について、どのように取り組んでいくのかが定められた。


■地域同胞の要望に応えよう

 特に、対内的には組織強化・支部の活性化を全地域での幹部研修や同胞の実態調査などの活動を通じて積極的に推し進めていくことで一致を見た。

 今月から全国の地方本部で開催される地方委員会では、中央委員会で決定された活動方針を踏まえ、地方の様々な条件や特殊性を考慮し、効果的に活動方針を達成するための具体的な方針が決定されなければならない。同胞多住地域と過疎地域では、おのずと活動方針は違ってくるだろう。支部の実情も考慮に入れなければならない。中央委員会での決定事項を、地域でいかに効果的に実現するかを念頭に入れた地方委員会が求められる。

 一方、団員と直接接している支部は、より具体的な活動方針が求められる。団員の要求・要望に応えられる活動が必要とされている。団員の要望に応えた活動が展開できれば、団員の信頼を得ることができる。「民団に行けば何とかなる」という声に変えることが信頼を得るということだ。そうなることによって初めて支部の活性化を図ることができる。

 団員のニーズを的確に把握し、速やかに解決するためには、本部、支部ともに組織幹部の研修が必要とされる。研修を通じて組織的な意思統一、行動統一を図ることは研修の大きな目的だ。


■全組織一丸で困難な課題達成へ

 昨年、全地方本部で組織研修が行われた。今年は支部幹部を対象とした地方本部単位の研修会を開くことが方針として打ち出された。研修会では、より地域に密接な問題が提起されるだろうし、それに応える実践活動が提示されるだろう。

 そして民団活動を団員の要望から遊離させず、団員との一体感を図るためにも、戸別訪問を通じて着実に民団活動への理解を深めていく活動が、最も効果的だ。戸別訪問を徹底したこれまでの運動でも、団員から多くの声が聞こえてきた。団員の顔が見える活動なくしては大衆団体としての使命は果たせない。組織活性化に即効性のある特効薬はない、ということを肝に銘じなければならない。

 年に一度の地方委員会、支部総会は、団員から選ばれた代表者の広範な意見を聞きながら、中央委員会での決定を具体化していく場である。中央委員会で決定された方針を踏まえつつ、地方委員会、支部総会では、地域同胞の意見を集約しながら独自性を持った活動方針を真剣に討論してほしい。

 民団が打ち出した今年の課題は、簡単に達成できるというものではない。困難な課題を達成するために、中央のみならず本部・支部に携わる全役職員が、研修と戸別訪問を繰り返しながら、一丸となって活動を展開しよう。

(1999.04.07 民団新聞)



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