六年前の五月、サッカーの二〇〇二年ワールドカップが韓日共催に決まった。まもなく本番までの中間地点である三年目を迎えようとしている。
共催決定当初、両国で様々な論議が飛び出したが、両国に組織委員会も結成され、着々と準備が進んでいる。韓国側開催都市、十カ所の競技場建設の遅れが指摘されていたが、どうやら無事に建設が始まり、本番までには立派な専用グランドがお目見えしそうだ。
民団でも「在日韓国人後援会」を結成し、韓日の架け橋的立場から側面支援していくことが確認され、本格的な後援活動が展開されそうだ。
韓日共催を記念したイベントも盛んになってきた。
その一つとして先日、今年で三回目を数える韓日大学選抜戦が国立競技場で行われた。あいにくの雨天にも関わらずスタンドには在日同胞をはじめ約八千人のサッカーファンが駆けつけた。
ピッチでは両国の選手が熱心にボールを追いかけているものの、得点シーンはなかなか見られずスタンドは冬のような寒さ。
そんな前半戦が終わり、ハーフタイムに登場したのが韓国青年会が自主制作した「共催ソング」の日本側歌手、福田奈々さん(17)だ。
雨の中、チマ・チョゴリを着ての熱唱ぶりに、スタンドの観衆も力強く手拍子を送り、心と体を温めた。
七月七日、七夕生まれの奈々さんは二〇〇二年に二十歳を迎える。現在、韓国語を猛勉強中という奈々さんは、「近くて遠かった韓日関係をいつでも七夕のように近くて近い関係になってほしい」と願いを込めて歌う。
韓日パートナーシップへのキックオフはもう始まっている。(J)
(1999.04.14 民団新聞)
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