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海外同胞の母国修学熱高まる

国際教育振興院・在日学生96人入学



 母国修学を目指す在外同胞子弟が韓国語をマスターするために入学する国際教育振興院(李起虎院長)の入学式が一日、ソウルの同院大講堂で開催された。

 今年振興院には、大学予備課程二百二十人、高校予備課程二人、短期課程九十余人が世界各国から入学した。在日同胞は大学予備課程に八十人、高校予備課程に二人、短期課程に十四人が入学しており、全体の三分の一を占め、近年最も多い修学生の入学となった。 入学式には母国修学生と保護者合わせて四百人というかつてない出席者を数える式典になった。鄭奇彦教育部国際教育協力官、鄭夢周民団中央本部文教局長、金衡碩民団本国事務所長をはじめ、二月に再建された母国修学生会の金公嗣会長が参席した。

 李院長は、祝辞の中で「これほどの多数の志願者と保護者が参加するのは一九八八年以来」とし「今年は「院長以下全教職員がみなさんの実力培養のため努力を惜しみません。海外同胞社会の次代の指導者となるよう努力を傾注してほしい」と激励した。入学生を代表して康美華さんが母国修学を成就すると決意を表明した。

 鄭教育部国際教育協力官も「母国での難しい生活の中にもしっかりとした意識を育んでください」と激励した。また鄭文教局長は、「二十一世紀の在日同胞社会の中心的メンバーの一人となるようしっかりとした目的意識をもって努力して欲しい」との民団中央本部の辛容祥団長のメッセージを代読した。


■後援会長に李慈勲氏

 入学式後、七十人の保護者が参加して母国修学生後援会の九九年度総会が開かれた。

 鄭夢周文教局長が臨時議長となり、会長に大阪居住の李慈勲氏(ソウル書林社長)が満場一致で承認され、副会長に康義松氏、監査に許正国氏が承認された。他の人事については、会長団と民団、そして教育院に一任された。


■同胞向けに教育内容を改善
 講師増員し教材も改編

 国際教育振興院は、在日同胞を含めて海外同胞に対する韓民族の一員としての意識高揚と本国の大学入学に必要な韓国語教育の専門部署で、教育部直属の教育機関。

 昨年からは、学生本位の指導体制、時代に適応した教育内容の改善などの改革を進めている。特に実力培養に向けては、教授陣の補強とウリマル教育の充実を図った。週当たり二時間を増加すると同時に土曜日の授業化、補習の実施などを具体化した。さらに学生の悩みに対応する相談室を設けている。

 さらに本国に対する関心を高める方法として、民泊計画を推進している。民泊を通じて国内学生との交流を深めることによってウリマルの熟逹はもちろん、祖国に対する愛着心を深める効果を期待している。また、この間、教材内容が現実と会わないと言う批判に対して、昨年末から新しい教材の改編に取組み「試験用」として準備され、よりよい教育をめざして更なる内実化をめざしている。

(1999.04.14 民団新聞)



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