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韓国語教師ら対象のセミナー

定期的開催を決定



全国から80人の韓国語講師が集まった「セミナー」

■名称を「日本韓国語研究会」

 韓国語教師、研究家らを対象にした第二回韓国語教育セミナーが十八日、在日韓国YMCAで全国十八地方から約八十人が出席して開催された。セミナーの終了後に、参加者から提起されていたセミナーの定例化と常設化を参加者全員の賛同で決定した。

 名称を「日本韓国語研究会」とし、目的、構成、事業さらに決議機関についても原案通り採択された。今回のセミナー代表として中心的役割を果たしてきた金東俊・神田外国語大名誉教授が初代会長として満場一致で選出された。会の運営にあたる幹事の選出では、金会長からセミナーの世話人会の六人が推薦され、幹事として承認された。


■韓国語ホットライン設置

 研究会の今後の方針について、セミナーの定例開催、日本全国で韓国語普及に努力している講師たちとの連絡網の整備、会報の発行、さらに韓国語ホットラインの設置などが決められた。

 金名誉教授の三十年を超える経験を通しての研究発表と質疑応答で構成されたセミナーは、熱気とユーモアに溢れる場となった。

 メインテーマは、外国語習得と母語の干渉であったが、サブテーマとして「日本語と韓国語を対照しながら」として、母音と子音の発音記号の表記、発音指導の基本や教材作成における使用言語の頻度などを紹介した。金教授の発表は、教師として抑えておくべき専門知識であり、理論的背景についてきめ細かく行われた。

 質疑では、多くの参加者が公・私を問わず韓国語講師たちであったことから具体的な場面での課題や悩みが多かった。


■金東俊教授の研究成果に感嘆

 金教授の長年の実践経験とその理論的研究の成果は、一方的なものでなく国際基準との対比の中から導き出されており、参加者から「本当に参考になった。韓国語指導の標準的な基準がなく、これまで現場の教師に委ねられていることが多く共通性がなかった。指導する側と学ぶ側にとって大きなプラスとなる。研究会の発足は、教材の編集や指導要領などに一定の基準が設ける契機となる」と期待を寄せていた。

 第三回セミナーは六月十三日、第四回セミナーは八月一日で、いずれも午後二時から。会場は在日韓国YMCA。問い合わせは国際文化フォーラム03(5322)5211。


■選出された幹事

 中野道生・拓殖大学言語文化研究所

 金京子・神奈川綜合高校教師

 李允希・拓殖大学言語文化研究所

 李映京・東京外国語大学大学院

 尹大辰・名古屋韓国学校

 小栗章国際文化フォーラム勤務。

(1999.04.28 民団新聞)



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