民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
2002W杯、二人三脚の協力関係誓う

韓日20都市が共同宣言



ソウルで行われた2002W杯開催自治体首長会議

■ソウルで初の開催地首長会議

 韓日が共催するサッカーの二○○2年ワールドカップ(W杯)大会の成功を目指し、両国の開催会場となる計20の自治体首長会議が11日、ソウル市内のホテルで開かれ、「多様な相互交流の拡大」などを盛り込んだ共同宣言を採択した。韓日共催を象徴する意味で、両国の開催自治体が公式に協力を宣言したのは初めてで、共催が決定した「5月31日」を韓日共通の記念日とするなど、「2人三脚」の協力関係を推進していくことを確認した。

 会議には、韓国組織委員会の朴世直委員長、日本組織委員会の那須翔会長をはじめ、両国組織委の幹部、韓日の開催自治体の首長、助役と、このほど発足した「在日韓国人後援会」も招待され、李煕健会長、同名誉会長で民団中央本部の辛容祥団長、同常任副会長の金宰淑副団長らが両国の架け橋的役割を果たした。


■在日後援会も参加し、架け橋的役割

 韓国組織委員会の朴世直委員長はあいさつで、初の共催、21世紀初、アジア初の大会は(1)共同作業を通じて相互努力が世界平和と人類共栄につながる(2)『近くて遠い国』から『近くて暖かい国』という新しい情緒が生まれる(3)21世紀の環太平洋時代を意義深くすると韓日共催の意義を強調した。

 つづいて、韓国側団長の高建ソウル市長が「大会を機に、札幌から東京、大田、ソウルへとつながる観光プランを開発するなど意味のある共催にしたい」と韓国側の意気込みを表明、日本側団長の平松守彦大分県知事は「W杯共催は21世紀の日韓パートナーシップを築く重要な機会であり、多方面の交流を展開したい」と述べた。

 会議はまず、韓国側と日本側開催自治体の代表が順に準備状況や各開催地の特徴などを発表し、共同宣言文を採択した。


■開催地同士の姉妹結縁も

 共同宣言は、大会を契機にした「両国の友好増進」、「多様な相互交流の機会拡大」、「韓日パートナーシップを強化し世界平和に貢献する」ことなどが盛り込まれ、来年の会合を日本で開くことで合意した。

 具体的な案として、局長レベルの「実務協議会」を設置して、(1)開催都市間の情報交換と訪問交流(2)青少年のサッカー交流(3)共催が決定した「5月31日」を韓日共通の記念日とする(4)開催日までのカウントダウン電光掲示板設置(5)大会に並行した文化交流の実施(6)開催自治体間の姉妹提携など6項目の事業を、推進していくことで合意。実務協議会の構成方法や運営については日本側が草案づくりを担当する。


■多彩な交流活動展開へ

 記者会見で日本側を代表した平松知事は、「今後は、韓国の自治体とも連絡をとりながら、"二人三脚"の精神で、成功のために努力をしていきたい」と協力実現に意欲を示した。

 今回訪韓した日本側自治体の代表と那須翔日本組織委員長らは会見後、青瓦台を訪れ、金大中大統領と晩餐会を行った。また、午前中に開会式の会場となるソウルメーン競技場の建設現場を視察した後、共催誘致決定3周年記念式典に参加、韓国の金鍾泌首相が大会の成功に向け、開催都市相互の交流活性化を訴えた。駐韓日本大使の小倉和夫氏らも参席した。

(1999.06.16 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ