北韓の景勝地、金剛山を旅行していた韓国人女性観光客(34)1人が北韓の環境監視員に亡命を勧めたとして、同国当局の取り調べを受け、観光船に戻れずにいることが21日、明らかになった。金剛山観光客が北韓当局に事実上拘束されたのは、現代グループが昨年11月、金剛山観光事業を開始して以来初めてのこと。
女性客が乗り込んでいた旅客船は22日未明、拘束が続くこの女性を残し、それ以外の乗客乗員約960人を乗せ金剛山近くの港湾拠点、長箭湾から韓国へ向け出航した。
金剛山の観光事業を展開している韓国の財閥、現代グループは同日夕、韓国へ向け出航する別の旅客船でこの女性を韓国へ戻すため、北韓側と早期釈放を求め協議を続けている。
韓国政府は21日夜の緊急会議で、今回の拘束を含め韓国人客の安全が確保されない限り、金剛山観光を一時中断すると決めた。
(1999.06.23 民団新聞)
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