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兵庫の教職員が民団会館で韓国文化研修

民団との協力態勢の輪が広がる



韓国文化研修には教員200人余りが参加した

 【兵庫】韓国の文化や在日同胞問題をテーマにした「兵庫県教職員招請・韓国教育文化研修会」が七月二十九、三十日の両日、民団兵庫県本部(李且守団長)で開催された。同研修会の民団会館での開催は今回が初めて。婦人会兵庫県本部(李甲出会長)も手作りの料理でもてなした。参加者からは「協力と協調の輪が広がった」と好評だった。

 同研修会は今年で四回目を数える。李禹植神戸韓国綜合教育院院長の呼びかけに「在日韓国・朝鮮人の問題を考える会」に集う日本人教師がまず呼応、九六年から始まった。

 「考える会」はその後、兵庫県外国人教育研究協議会として発展、国際理解教育の深まりとともに研修会参加者も拡大していった。特に今年は、神戸から離れた西部地区からも多くの教員が駆けつけるなど、二百人余りに達した。この間、参加者の中には韓国語を流ちょうに話すまでになったという教員も多い。

 これまでは市内のホテルを会場としてきたが、地元の在日同胞との触れ合いをさらに確かなものにしたいとの教育院側の呼びかけもあり、民団会館が研修会の会場に決まった。二日間の食事はすべて婦人会員が手ずから用意した。

 李院長は「韓国の会館のなかで婦人会手作りの料理をいただき、一緒になって研修にも参加した。ここに大きな意味がある。地域の和と輪が広がった」と喜んでいる。七月二十九日の開会式には駐日韓国大使館から裴優昌教育官が出席、李且守団長ともども激励の言葉を贈った。

 研修初日はソウルから来日したアリラン劇団による人形劇で始まった。くつろいだ雰囲気のなか、西宮今津高校教職員がサムルノリを演奏、婦人会兵庫県本部でもオモニ合唱団が自慢ののどを披露した。

 この後、李教育院長が韓国現代史について講演、金剛学園の劉泳栢教諭からは身近な韓国語の使い方を体験的に学んだ。さらにユンノリ、コンギノリなどの民俗遊びに実際に興じてルールなどを習得、韓国料理の講師の手ほどきでキムチの漬け方も学んだ。

 第一回目から研修会をサポートしてきた民団兵庫県本部の金孝副団長は、「日本人教員はマイノリティーたる『在日』の尊厳を尊び人権侵害から守るためには教師自ら学習をしなければと熱心に取り組んでいる。韓国や『在日』に対する確かな認識が芽生えている」と話す。

(1999.8.4 民団新聞)



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